アウトロー


 2016.5.20      トム・クルーズの悪役が良い 【アウトロー】

                     
アウトロー(’12米)【Blu-ray/洋画アクション】

■ヒトコト感想
冒頭から衝撃的場面が連続する。皆が楽しそうに集う公園を遠くのビルからスナイパーがスコープ越しにのぞく。そして、正確無比な射撃で次々と人を狙撃していく。無差別な狙撃は衝撃的で、その目的は何なのか、犯人は誰なのかが語られている。観衆は犯人の姿を見ている。が、物語の中で容疑者として登場してくる人物は別人となる。

序盤から強烈な引きの強さがあるサスペンスだ。トム・クルーズがクールだが凄腕で、正義いうよりも悪の要素が強い人物を演じている。独自の調査で犯人は別にいると考え、容疑者の弁護士と共に事件を調査する。すべてを操る黒幕の存在。すべてにおいてトム・クルーズがかっこよい。いい人すぎないことが何よりすばらしい。

■ストーリー

トム・クルーズ主演で贈るハードボイルドアクション。無差別銃撃事件が発生し、警察は元軍人の腕利きスナイパーを拘束する。だが彼は容疑を否定し、ある男へ連絡を取ることを要求する。

■感想
凄腕狙撃手の存在がすさまじい。本作では真犯人を探すという流れと、狙撃の緊迫感が描かれている。元軍人の腕利きスナイパーが無実ということをトム・クルーズ演じるジャックが調査する。数々の証拠から犯人に間違いないと言われているが…。

ジャックが人知れず調査を続け、独自の考えを示す。ジャックの優秀さは、警察や弁護士や検察に対してもとてつもない影響力がある。当然ながら、黒幕から邪魔者として狙われ、チンピラを送り込まれたとしても、あっさりと返り討ちにしてしまう。

ジャックのかっこ良さにしびれてしまう。凄腕スナイパーが犯人だと探り当て、方々から狙われたとしても相手を追い詰めることを止めない。ありきたりな正義感あふれるキャラではないので、敵が命乞いしようとも、容赦なく攻撃し足腰立たないようにする。

弁護士が誘拐された際には、相手の脅しの電話に対して、あべこべに相手を脅してしまう。絶対にお前を見つけ出して始末する。と叫ぶジャック。この強烈なキャラクターは相当なインパクトがあり、さらにはかっこよい。

ラストの激しい戦いはみものだ。敵は凄腕スナイパーだが、ジャック側もロートルスナイパーを用意する。序盤から中盤にかけてのミステリアスな展開から、後半は突如としてありきたりなアクション映画へと様変わりしている。

敵の黒幕がはっきりしてからは、ちょっとテンションが下がった感じだ。ラストのスナイパー対決にしても、そこまで緊迫感があるわけではない。ラストはどしゃぶりの中で、ジャックが敵と肉弾戦を繰り広げる。黒幕に対する幕引きの仕方も、タイトルどおりアウトローということなのだろう。

正義のイメージが強いトム・クルーズが演じるからこそ活きるキャラだ。



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