オブセッション 歪んだ愛の果て


 2016.2.18      男は常に不倫を疑われる生き物だ 【オブセッション 歪んだ愛の果て】

                     
オブセッション 歪んだ愛の果て 【DVD】

■ヒトコト感想
将来有望な男が派遣社員としてやってきた金髪美女にストーキングされる物語。まず、主人公のデレクが有能でいかにもモテそうな雰囲気をだしている。派遣社員のリサも能力は高く、なおかつ美しい。誰もが手を出したくなるような女を目の前にして、デレクは家族のことを考え自重する。が、リサはデレクに迫り…。

本作の恐ろしいのは、デレクとリサの言い分が対立したとき、誰もがリサの言うことを信じるということだ。男ならばリサの誘惑に勝てるはずがない。絶対にリサと肉体関係があると思ってしまう。それはデレクの妻シャロンであっても同様だ。デレクのいらだちは、警察に真実を話したとしても信じてもらうことができない。男というのはセクハラの話になると常に不利な状況になる。

■ストーリー

将来有望な黒人幹部デレク。美人の妻シャロンもいて、人生は順風満帆だった。しかし、新しく入ってきた自称ストーカーの派遣社員リサに振り回され、彼の人生は大きく狂い始めた。

■感想
仕事も順調で将来の希望に満ち溢れているデレク。そんなデレクに、派遣社員としてやってきた美しいリサと危険な関係になりかけるのだが…。デレクは自制心をもちリサの誘いを断る。そこで終わるはずが、リサはデレクに誘われただとか、肉体関係があると嘘を言い、あげくの果てにはデレクが泊まるホテルの部屋で自殺未遂を起こす。

その事件がきっかけとなり妻シャロンはデレクを疑うことになる。男の悲しい性なのか、金髪美女が近くにいると手を出したくなる。そして、仮に手をださなかったとしても周りは勝手な想像をする

デレクがどれだけ否定したとしても、警察を含めて妻のシャロンであってもデレクの身の潔白を信じようとしない。ホテルの部屋で別れ話のもつれから愛人が自殺未遂を起こしたと思ってしまう。セクハラの訴訟などでは、常に男が不利な立場に追いやられるのはあたりまえ。

これが現実なのだろうが、常に自分を自重し続けたデレクが哀れで仕方がない。リサへの怒りというよりは、デレクの言葉を信じようとせず、決めつけてかかる警察側に怒りを感じてしまった。

リサの異常性が明らかとなると、ここへきてやっとデレクの疑惑が晴れることになる。ここからは、異常なリサとデレクの妻シャロンの激しい戦いが待っている。リサがなぜそこまでデレクに執着するのか。そして、異常なまでの思い込みの強さの原因は何なのか、特に語られることはない。

シャロンとリサの激しい女同士の戦い。男であるデレクはそこに付け入る隙がない。後半は神出鬼没なリサの恐怖と、シャロンの激しい怒りばかりが印象に残っている。 

セクハラ関連で相手が美女となると、それだけで男は不利になるのだろう。



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