ネスト


 2015.6.8      ケビン・コスナーの出演が意外だ 【ネスト】

                     


■ヒトコト感想

離婚後、新たな生活を始めるため、自然に囲まれた一軒家に引っ越したジョン。思春期の娘のルイーサと息子のサムとの幸せな三人暮らしのはずが…。冒頭から中盤まで、新しい家にいわくつきの何かがあるのでは?と思える流れが続く。奇妙な出来事が発生し、娘のイルーサはジョンに反抗的となる。何も予備知識がなければ、オカルト的な流れと誤解するだろう。

一軒家には心霊的な何かがとりついている?と。息子のサムはまだしも、イルーサが次第に奇妙な行動を繰り返し始める。いろいろと伏線があるのだが、庭にある大きな塚がひとつのポイントとなる。後半は怒涛の展開がまっており、ラストは衝撃的なバッドエンドが待っている。

■ストーリー

妻と離婚した小説家のジョンは、新たなる生活を始めるため、思春期の娘ルイーサと7歳になる息子サムとの3人でサウスカロライナの人里離れ、自然に囲まれた大きな一軒家に引っ越してきた。その日から、彼らは想像を絶する恐怖に見舞われることになる。夜な夜な聞こえてくる怪しい物音と囁き声、そして闇にうごめく得体の知れない何かの気配、さらには家中に残された泥だらけの足跡…。

やがて、ルイーサは夜になると家を抜け出し、家のそばにある古墳のような丘に向かい、泥だらけになって帰ってくるようになる。その塚こそ、“マインド・ウォーカー”と呼ばれる太古から地中で生き続ける呪われた種族の巣窟だった。

■感想
主役のジョンをケビン・コスナーが演じている。はっきりいえばB級映画だ。にもかかわらずこれほどの大物俳優が出演していることに驚いた。内容的にはシンプルに、引っ越したは良いが、そこで奇妙な出来事に遭遇し、家族に危機が訪れるという話だ。

序盤は、家に取りつく心霊的な何かか?という流れがある。イルーサの表情が次第にうつろになり、体が泥だらけになったりもする。ジョンは家に起こる奇妙な現象に困惑しながらも、イルーサとの関係を築くことに四苦八苦する。ジョンが典型的な良いダディ的な風貌なだけに、苦労する姿がよく似合う。

息子のサムはオマケのような扱いだが、ある伏線を表現するのに重要な役割となっている。それは学校の教材で配られた蟻の生態を観察するということだ。一匹の女王蟻により子供が生まれ、巣が作られる。サムが盛んに蟻について尋ねるのは、その後の地底人に大きな影響があるからだろう。

終盤から怒涛の流れとなり、イルーサが地底人たちの女王様にされようとしていることに気づくジョン。大きな塚の下には地底人の住処が…。なんだかホラーの定番ではあるが唐突すぎる。

ラストではジョンが、まるで蟻の巣のような地底に入り込み、イルーサを助け出し、巣を破壊しようとする。ヒーロー的な行動が似合うケビン・コスナーだけに、地底からイルーサを助け出すシーンはさすがに堂に入っている。が、その後が、なんだかケビン・コスナーらしくない

地底人の巣を破壊するために、自らを犠牲にしようとする。サムだけが生き残ったのかと思いきや…。地底人の動きが、まさに蟻のごとくあちこちに散らばっているのが気持ち悪い。

完全なB級映画だが、ケビン・コスナーが出演していることに驚きだ。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp