なんちゃって家族


 2017.4.7      異様なテンションのなんちゃって家族 【なんちゃって家族】

                     
なんちゃって家族 [ ジェニファー・アニストン ]
評価:3

■ヒトコト感想
薬の売人のデヴィッドがメキシコから大量の薬を持ち込むために、偽装の家族を作り上げようとする。妻役にはストリッパーのローズ。息子役には近所の童貞ボーイのケニー。娘役には万引きホームレスのケイシー。それぞれが嫌々ながらデヴィッドに協力し、仲良し家族に扮してキャンピングカーでメキシコへ向かう。デヴィッドが考える仲良し夫婦というのが強烈に面白い。

デヴィッドは髪の毛を七三にし、ポロシャツ、チノパンスタイルとなる。ローズは七分丈パンツでさわやか妻となり、子供たちもマジメなスタイルで家族のふりをする。パンクスタイルのケイシーが、ピンクのポロシャツ短パンスタイルはかなり変化が激しい。この家族たちの右往左往が強烈に面白い

■ストーリー
マリファナの売人をやっているデヴィッド(ジェイソン・サダキス)は、近所でパンク野郎3人組に襲われ、マリファナと金を奪われてしまう。麻薬の元締め(エド・ヘルムズ)にそのことがバレると、代償として、次のブツをメキシコから運ぶという仕事を引き受けざるを得なくなる。

メキシコから捕まらずに麻薬を運ぶためには?! と思いついた計画は、家族旅行を装ってキャンピング・カーで密輸することだった! 独身のデヴィッドは、クビになったストリッパーのローズ(ジェニファー・アニストン)、SEXのことで頭モンモンの童貞ボーイ、ケニー(ウィル・ポーター)、万引き常習犯のホームレス少女ケイシー(エマ・ロバーツ)の4人で家族を装って、一路、メキシコを目指す。

■感想
薬を盗まれ追い込まれたデヴィッド。メキシコから安全に薬を運び込む方法として、家族のフリをすることを思いつく。デヴィッドが集めたメンバーは強烈だ。この偽装家族がはちゃめちゃをくりかえす。巨大なキャンピングカーでメキシコから薬を積み込むのだが…。

薬が大量すぎて車内に溢れ、ローズは赤ん坊を抱くふりをして薬をタオルに包んで抱え込む。むちゃくちゃな状況だが、同じく幸せな家族風なキャンピングカー家族と出会う。このおせっかい家族が良い味をだしている。

なぜかキャンピングカー家族と知り合いとなり、デヴィッドたちの車が故障したからと、助けてもらうことになる。メキシコの薬の組織から追われ、麻薬捜査官の目をくらませながら、必死に逃げようとするデヴィッドたち。

童貞ボーイのケニーがキャンピング家族の娘に恋をしたはいいが、ケイシーやローズにキスの仕方を教えてもらっている場面を見られてしまう。はたから見るとめちゃくちゃな家族ではあるが、こんな家族もありなのだろうと思えてしまう勢いがある。

ラストの流れが秀逸だ。なんだかんだありながら薬を無事運び込むことができたは良いのだが…。最終的に証人保護プログラムを使うため、4人は偽装家族を演じ続けることになる。ローズとデヴィッドがちょっといい感じになりかけたり、ケイシーとケニーが良い感じになりかけたりと、ある意味では家族らしくない面もある。

どう考えてもこの家族は幸せで、平和な家庭生活は続けられないだろうと想定できる。よけいなことかもしれないが、ケニーやケイシーの本当の親はどこにいるのか気になってしまった。

なんちゃって家族たちの異様なテンションがすごすぎる。



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