ミスター・アーサー


 2016.6.4      アーサーの個性がすさまじい 【ミスター・アーサー】

                     
ミスター・アーサー★【中古】!

■ヒトコト感想
金持ちのボンボンであるアーサーが、親の決めた相手と結婚することに困惑する物語。アーサーにはすさまじい個性がある。むちゃくちゃな金の使い方をし、風貌と話し方もなんだか気持ち悪い。どこか普通ではない雰囲気をかもしだし、なおかつアル中である。そんなアーサーが政略結婚させられる。年貢の納め時かと思われた時、アーサーは運命の人と出会ってしまう。

アーサーのキャラが秀逸で、気持ち悪い風貌とあいまってバカ息子の典型のようなキャラとなっている。とにかく金の使い方がすごい。無意味にオークション品を高値で買い取り、それをプレゼントする。リンカーンの歴史的価値のあるマントをせり落とし、その場で着て街をねり歩く。むちゃくちゃなアーサーだが、乳母の死により心を入れ替える物語だ。

■ストーリー

放蕩の限りを尽くしている金持ちの御坊ちゃまは、常識はずれな行動をとる。が、年貢の納め時ということで親の決めた相手と結婚を迫られる。断ることは資産を捨てることになる。その時、運命の女性と出会うことになり…。

■感想
ありがちな物語といえばそうなのだが、アーサーのキャラが個性的なため、非常に魅力的な物語となっている。アーサーを演じている俳優がすさまじい。長髪で気持ち悪い風貌で、声が異常に高い。金遣いの荒さと、アル中具合がまた良い。

他人に横暴な態度をとるボンボンではない。どこか下手にでてはいるが、金の力にものを言わせてなんでも好きなようにしてしまう。偶然出会ったもぐりのガイドに恋をし、その子とデートするため、駅を貸切にしたりもする。すさまじい金持ち具合だ。

親が決めた相手と結婚しなければ、相続するはずの資産を失うと脅されるアーサー。しぶしぶ結婚を了承し、ついに年貢の納め時かと思いきや…。客観的に見ると、いくら金持ちと言えどもアーサーと結婚したいとはだれも思わないだろう。

アーサーはまさに小学生のままいっさい成長せずに大人になったような存在だ。自分が思うままに行動する。そのため、あからさまに花嫁に対して悪態をつく。むちゃくちゃなアーサーだが、唯一従うのは育ててくれた乳母だけだ。

そんなアーサーが変わるきっかけは乳母の死だ。そこからアーサーは変わっていく。アル中の治療をし、自分が本当に愛している人に対して、資産を捨ててでも会いにいく。気持ち悪い風貌は変わらなくとも、気持ちが変われば風貌もしっかりしたように見えてくるから不思議だ。

アーサーのキャラの個性がすさまじく、金の使い方も豪快すぎるために、他の印象が吹き飛んでしまう。金持ちのボンボンの悪い部分を凝縮したようなキャラであることは間違いないが、ちょっと更生しただけで、かなり良くなったように見えるのは気のせいだろうか。

アーサーを演じた俳優のすさまじい個性に圧倒された。



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