ミッドナイト・イン・パリ


 2017.4.17      ある程度の芸術的知識が必要 【ミッドナイト・イン・パリ】

                     
ミッドナイト・イン・パリ/キャシー・ベイツ[DVD]
評価:3

■ヒトコト感想
婚約者とパリを訪れた小説家のギル。夜中にパリを散歩していたところ、車に乗せられ過去のパリに迷い込んでしまう。ある程度芸術家に対して知識がないと楽しめないだろう。自分としては、それほど詳しいわけではない。フィッツジェラルドやヘミングウェイ。ダリにピカソ程度はわかったが、その他の芸術家はよくわからなかった。

そのため、ギルが驚き感激した相手がどのような人物かわからないため、面白さが理解できない場面があった。パリを舞台にしたファンタジーで、過去の芸術家に憧れの気持ちを抱くというのが良い。そして、軽快な音楽が、ギルの心が浮足立つのを表現しているようだ。最終的にギルは自分の置かれている立場を理解し、ある決断をする。なんだかよくわからないファンタジーだ。

■ストーリー
天才ウディ・アレンが真夜中のパリに魔法をかけた! 誰しもをめくるめくおとぎ話の世界へトリップさせる至福のロマンティック・コメディ

■感想
裕福な婚約者とその両親と共にパリに旅行に来たギル。小説がうまくいかず四苦八苦するギルだが、パリをそれなりに満喫している。ギルとイネスのカップルはお似合いだが、何かと対立することもある。イネスの友人でありインテリぶるポールが気にくわず、イネスがポールとダンスに行くのも気に入らない。

そんなギルが夜中のパリを散歩していると、過去のパリに紛れ込むことになる。登場する芸術家をどれだけ知り知識があるかによって楽しめる内容が変わってくるだろう。

ギルが出会う芸術家の中ではっきりと理解でき、その言動やギルの驚きの意味がわかったのは限られている。フィッツジェラルドだとかヘミングウェイはわかった。あとはピカソやダリについてもわかったが、それ以外の芸術家については、ギルの驚く様から有名な芸術家だとわかるのだが、どんなことで有名だとかまったくわからなかった。

本作はある程度見る人の芸術に対する知識も求められている。ギルがおばさんに小説の推敲を依頼し大喜びしているのだが、何がそんなにうれしいのかまったくわからなかった。

物語がすすむにつれ、ギルは過去のパリであるひとりの女性と恋をする。そこで自分の今の状況を見直すことになるのだが…。過去のパリで、芸術家たちが何かしら意味ありげな名言を吐く。それを聞いてギルが目が覚めたように、現実である行動にでる。

ギルの過去のパリに対するあこがれの強さと、すべて目が覚めた後の行動の落差がすごい。ギルは結局のところパリに残り小説を書き続けることになるのだろうが、今までと同じように過去のパリに行き続けたのかは疑問だ。

見る側にもある程度の芸術的な知識が求められる作品だ。



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