ミーアキャット


 2017.8.10      愛くるしさに目が釘付け 【ミーアキャット】

                     
ミーアキャット スペシャル・エディション
評価:3

■ヒトコト感想
ミーアキャットの子供をコロと名付けドキュメント形式で描いた作品。ミーアキャットの独特な表情が何かを物語っているようで良い。立ちあがってあたりを不安そうに眺める仕草。灼熱の砂漠で外敵が多い中で、小さなミーアキャットは非常に非力な存在だ。生まれたばかりのコロが外敵の襲撃から逃れながら、時に迷子になり立派に成長していく姿がドラマチックに描かれている。

かなり演出により作られたドラマだということはわかる。ワシに追われ、蛇に追われ、ライオンにまで追われる。必死で逃げるコロの姿と土の中を追いかける蛇。その映像は絶対にリアルなものではなく、つぎはぎで演出されたものだが、それでも手に汗握ることは間違いない。

■ストーリー
アフリカ・カラハリ砂漠。この過酷な生存競争が繰り広げられる灼熱の大地で、わずか体長30センチの小さなミーアキャットは必死に生きている。生まれて3週間目のコロは、好奇心旺盛で無鉄砲。一緒に暮らす家族の元を抜け出し、初めて見た大きな亀を追いかけてみたり…。

餌を取りに遠出した両親に代わって、子守をしている兄も手を焼く存在だ。しかしそんなコロも、頼れる兄に生きる術を教わり、危険な目にも遭いながら、たくましく成長していく。

■感想
アフリカの砂漠地帯に生息するミーアキャット。愛らしい姿だが、虫やサソリを食べる小動物。特徴的なのは、立ち上がるようにして周辺を探るその仕草だ。ぱっと見はキツネのようでもあり、可愛らしい見た目をしている。生まれたてのミーアキャットは、まるで小さなウサギのようにかわいい。

当然ながら、砂漠では多数の外敵がおり、ミーアキャットを狙っている。生まれたてのコロが本作の主人公なのだが、本当に最初から最後まで一匹のミーアキャットを追いかけたのか怪しいところだが、素直に楽しむべきなのだろう。

コロが兄の庇護の元、逞しく成長していくが、当然ながら山あり谷ありの状況となる。ワシに襲われ、すんでのところで逃げ切るコロ。しかし、そのタイミングで兄はワシにさらわれてしまう。なんだか強烈なインパクトのある映像だ。

毒針をもつサソリと闘うミーアキャットは激しく可愛くて良い。それが、ワシにさらわれるシーンになると、ただのぬいぐるみのようになすすべもなくやられてしまう。蛇と戦うミーアキャットの姿や、ミーアキャット同士の縄張り争いなど、強烈な見せ場は多数存在している。

すべてがそのままコロを追いかけたようには思えない。恐らくだが色々な映像を繋ぎ合わせて、さもドラマチックな映像に仕立て上げているのだろう。ミーアキャットの棲家に入り込む蛇の映像や、ライオンに追いかけられ必死に穴に入り込むミーアキャット。

そして、襲い掛かるワシ。さらには、迷子になるコロ。ミーアキャットの仕草が可愛らしく、そして不安げな表情なので、冒険し成長していくコロの姿がまさにぴったりとあてはまるように見えてくる。このミーアキャットの雰囲気が、すべてを良い方向へと運んでいる。

強烈なインパクトはないが、ミーアキャットの可愛らしさには目が釘付けになってしまう。



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