マリーゴールド・ホテルで会いましょう


 2017.12.14      逃げた先のインドのホテルで 【マリーゴールド・ホテルで会いましょう】

                     
マリー ゴールド ホテルで会いましょう
評価:2.5

■ヒトコト感想
高齢の男女7人が偶然インドの高級リゾートホテルで生活する物語だ。それぞれはイギリスで幸せとは言い切れない生活をしていた。パンフレットの魅力的な言葉に惹かれ、第二の人生をインドで過ごすためにやってきたのだが…。それぞれの事情はあれど、幸せいっぱいの生活ではない。どこか逃げの気持ちがあるのは確かだ。

そんな逃げた先のホテルはひどいもので、ホコリにまみれ料理は特殊。インドの洗礼に気持ちが沈むが、次第に慣れていく7人だった…。老人であっても悩みはある。穏やかに生活するだけでは満足できず、アグレッシブな者もいる。ゲイだとカミングアウトし、昔の恋人を探す者もいる。そして、高齢ゆえに死んでいく者も…。なんだか老人の哀愁を感じずにはいられない。

■ストーリー
インドの高級リゾートホテルで魅惑の日々を─そんな謳い文句に惹かれて、イギリスからやって来たやっかいな事情を抱える男女7人。そんな彼らを待っていたのは、将来豪華になる“予定"のボロホテルと、異文化の洗礼だった。始めは戸惑うばかりの彼らだったが、新たな自分とささやかな幸福に出会い、この地を愛し始めていく。しかし、突然ホテル閉鎖の知らせが。再び人生の岐路に立つ彼らの選択は……?

■感想
イギリスから逃げ出し、第二の人生をインドの高級リゾートホテルで過ごそうとする7人。それぞれの事情が特殊だ。足の手術をするためにインドに来た老女は、人種差別主義者でインドの医者を信頼していない。夫婦でやってきた者は、お互いが別のパートナーを探し出そうとする。

ゲイの男は、昔別れたインドの男を探しに日夜動き回る。老人となると故郷で穏やかに生活するものかと思っていたが、インドという特殊な場所で新たな道を探そうとするその根性はすばらしい。

インドのホテルの支配人が必死にホテルの経営を立て直そうとする。表面上をとりつくろい、なんとかイギリスからの客を逃さないようにする。出資してもらいさえすれば、必ず復活すると信じる男。この男の結婚問題とイギリスの老女1人が関わることになる。

身分の違いから好きな女と結婚できない男。どことなく苦労を知らないおぼっちゃま風な雰囲気だが、やる時はやるというしっかりとした信念がある。ホテルは閉鎖されるのかそれとも…。ホテルと老人たちの関係が微妙なところが良いのだろう。

高級リゾートホテルかと思いきや、ボロボロのホテルだったと最初は文句を言っていたのだが、いつの間にか環境に慣れている。イギリスから比べるとインドは相当ひどいのだろう。人は環境に慣れるもので、インドで新たな仕事を見つけ、活力がわいて生き生きする者もいる。

インドでの恋に破れ、イギリスに逃げ帰る者もいる。老人となっても若者と変わらないような変化がある。人間に年齢は関係ないのだろう。若者たちが主役であっても、内容的には違和感がないように感じられた。

老人たちのインドでの青春物語?だ。



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