マライアと失われた秘宝の謎


 2016.12.7      ホームズを連想させる人物 【マライアと失われた秘宝の謎】

                     


■ヒトコト感想
青年マライアの冒険が描かれた本作。家族が失踪し弟がさらわれる。理由がわからないまま困惑するマライアの前に謎の男・ウィルが登場する。そこでオットーがあらゆるものを黄金にかえてしまうミダスの箱を手に入れようとする。マライアを主役とした冒険モノだが、基本はマライアがオーナーのホテルに入り込み、弟を探すことがメインとなる。

マライアに特殊な能力があるわけではない。ウィルが神出鬼没で、シャーロックホームズのような謎めいた行動をとる。ウィルのかっこよさや特殊さばかりに目が行ってしまう。マライアがホテルの従業員であるサージャと共に行動し、オットーの秘密を暴こうとする。インディージョーンズ的な雰囲気もある作品だ。

■ストーリー
1885年、ロンドン。17歳のマライア(アナイリン・バーナード)の元へ、ウィル(マイケル・シーン)という男が突然やってくる。その直後に両親が失踪。続けて弟が誘拐されてしまう。事件の謎を解くため、「プリンス・リージェント・ホテル」を訪れる。

そのホテルのオーナーのオットー(サム・ニール)は、あらゆるものを黄金にかえてしまうという伝説のミダスの箱の力を手に入れ、世界を支配しようとしていた。マライアは家族を救うために、サーシャ(メラ・キャロン)と数々の試練を乗り越え、ミダスの箱の謎に立ち向かってゆく!

■感想
冒頭から、マライアの両親が失踪し弟までも誘拐されてしまう。この時点で何が起きているのかわからない。マライアに特殊な能力があるわけでもなく、ただ流されるままにウィルに指示され弟を探し出そうとするだけだ。

ホテルに入り込んでからは自覚があらわれ、積極的に秘密を暴き出そうとする。ホテルでのマライアの行動は不自然でしかない。が、ウィルや他の者たちの助けによりマライアはばれずに調査を続けることができる。マライアにキャラとしての個性がない部分は気になるところだ。

マライアに比べウィルは強烈なインパクトがある。神出鬼没で何か裏がありそうな雰囲気をかもしだす。かと思うと、まったくの別人に変装し手品師としてホテル内でショウを行ったりもする。マライアにさえ正体を隠したまま、オットーを調査する。

その風貌と変装、さらには何もかも知っていそうな雰囲気は、まさにシャーロックホームズだ。オットーが手に入れようとする、なんでも黄金に変えてしまうミダスの箱。錬金術的なものを想像していたが…。かなり意外なモノだ。

失われた秘宝というタイトルのとおり、オットーが探し出した秘宝はとんでもないモノだ。物を金に変える程度ならばある程度想像はつく。が、実際に登場してきたのは、腕にはめてロボットのようなパーツから謎の光線が飛び出し相手を消滅させるというものだ。

見た目は黄金の箱のように見えるが、手にはめて武器にするという発想はなかった。オットーの野望を打ち砕いた後、どうなるのか。本作はシリーズ物なのだろうか。明らかに続きがあるような終わり方をしている。

シリーズとして続くのなら見てみたい。



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