舞妓Haaaan


 2016.7.30      舞妓に対する異常な執念 【舞妓Haaaan】

                     
舞妓Haaaan!!!【Blu-ray】 [ 阿部サダヲ ]

■ヒトコト感想
京都の舞妓に強烈な憧れをもつサラリーマン・公彦。あまりに熱狂的すぎて病的と思えるほどだ。まずは、一見さんお断りのお茶屋に入るために、会社で成果をだすことを社長に命じられる。そこで、奇抜な新商品を開発し、あっという間にヒットさせる。公彦の強烈なキャラはすさまじい。目的が決まればそれに邁進する勢いは異常な執念だ。

基本的にはコメディだ。公彦のぶっ飛んだキャラがすべえを凌駕している。舞妓遊びのライバルの男がプロ野球の選手とわかれば、社長を説得し球団を買わせて、なおかつ選手として首位打者まで獲得してしまう。なんだかむちゃくちゃな展開だが、このぶっ飛んだ流れは面白すぎる。

■ストーリー

東京の食品会社に勤めるサラリーマンの公彦は、熱狂的な舞妓ファン。なんと舞妓さんのHPも作成している。そんな彼に京都支社への転勤話が。狂喜乱舞する公彦。ついに夢にまでみたお茶屋体験ができる!彼は恋人の富士子をふって、いざ京都へ。

公彦は“一見さんお断り”という敷居の高いお茶屋を、仕事で結果を残して、社長に連れてってもらうことで突破! しかし、舞い上がったのも束の間、野球選手がお金にモノをいわせて豪遊しているのを見て、ライバル心が沸いてくる。そんなとき富士子は「舞妓になって見返してやる!」とこっそり京都で舞妓修行を始める…。

■感想
京都の舞妓に異常に執着する男の物語。学生時代に舞妓に魅了され、社会人となり、京都出身だからと女とつきあったりする。社会人となり京都へ飛ばされてから、舞妓遊びを始めようとするのだが…。一見さんお断りにぶち当たる。

仕事で成果を上げれば社長に連れて行ってもらえると考え、すさまじいパワーで新商品を開発しヒットさせる。不眠不休で仕事をするのは舞妓遊びをするため。この強烈なバイタリティに物語はひっぱられている。

公彦のライバルとして舞妓に入れあげるプロ野球選手がいる。これに対抗するために公彦はプロ野球選手にまでなってしまい、首位打者をとってしまう。むちゃくちゃだ。さらにはエスカレートし、プロ野球選手が引退し俳優になれば、同じように映画へ出演する。

店をヒットさせれば真似しようとし、市長に立候補すれば対向する。この執念がすさまじい。すべては舞妓遊びにプライドをもつがゆえの流れなのかもしれない。公彦を想う彼女の執念もまた公彦の舞妓に対する執念に似て強烈だ。

舞妓の世界は複雑だ。一見さんお断りや紹介方式により成立するのだろう。それがなくなることで、成り立たなくなる。舞妓遊びにまったく経験がないので、本作の独特な世界観は面白い。それでいて、公彦の強烈なインパクトのある情熱というか、まっすぐに進む勢いというのがすさまじい。

何かを目的とすると、それに対して目的を達成してしまうすさまじい勢いを感じることができる。ユーモアにあふれた流れには間違いないが、自己啓発的なパワーを感じてしまう。これはすさまじい目的達成力だ。

強烈なインパクトがあるのは間違いない。



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