マッド・スピード


 2017.10.22      北斗の拳的な世紀末感 【マッド・スピード】

                     
マッド・スピード [ クロエ・ファーンワース ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
世紀末的な雰囲気は「北斗の拳」で、それにゾンビや吸血鬼的な流れがプラスされた作品だ。荒野に突然、顔をペイントした者たちが、ボーガンや銃をもちバギーに乗って暴れまわる。そして、ウィルスによって怪物と化した者たちが襲いかかってくる。ウィルスは噛みつかれると感染し、吸血鬼やゾンビ的な流れとなる。

太陽に弱いため、夜に襲いかかってくるからナイトウォーカーと名付けられる。ウィルスに対して耐性のある者が登場したことから、ウィルスに対する血清が作れる希望がわいてきたのだが…。世紀末にウィルスと、もはや人類には希望がない。強烈なインパクトはあるのだが、どうにもお笑い風な印象となっている。

■ストーリー
狂気と暴力が支配する近未来で、生き残るために走り続ける男たちを描いたアクション。謎のウイルスによって怪物と化した人間たちと日々戦い続けるダラスたち。血清を作るために彼らは研究施設を目指すが、ロード・ギャングがその行く手を阻む。

■感想
謎のウィルスにより人類は壊滅の危機に瀕している。感染するとゾンビと吸血鬼を足して2で割ったような怪物となる。人間の血を求め、太陽の光に弱い。そのため、活発に活動するのは夜だ。物語の舞台は崩壊した人類が生活する荒野だ。

まさに世紀末というか、革ジャンにモヒカンや顔に奇抜なペイントをほどこし、ヘビメタ風な風貌や明らかに悪者とわかる革ジャンをきた者たち。ボーガンや拳銃で相手を攻撃し、バギーに乗って移動する。ステレオタイプの世紀末だ。

ウィルスに噛まれても正気を保ち生存している者がいる。この人間から血清を作ればウィルスに耐え人類が勝つことになるのだが…。血清を作るまでに様々な邪魔が入る。同じ人間同士の縄張り争いや、突如として襲いかかるナイトランナーの存在。

次々と仲間が脱落しながらも、血清という希望だけを胸に前にすすむ。仲間が感染しても血清の実験台にすることを条件に、捕らえた状態で保護したり、物語の結末は血清が完成してめでたしめでたしかと思われたのだが…。

チープなB級作品であることは間違いない。それでも、最後の血清の部分でのどんでん返しには驚いた。それなりに伏線はあったのだが、希望を打ち砕く流れとなる。そして、ウィルスと人間の戦いは続くという終わり方となる。

世紀末感がすごすぎて、そこがメインになりがちだが、ウィルス絡みのオチはよかった。恐らくは物語に個性をつけるために世紀末的にしたのだろう。ウィルス感染だけだと確かにインパクトに欠けるのは間違いない。

ぱっと見、すぐに思い出したのはマッドマックスだ。



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