きみがぼくを見つけた日


 2015.7.14      時空を超えた恋愛物語 【きみがぼくを見つけた日】

                     


■ヒトコト感想

タイムスリップする能力を持つヘンリー。いつどこに行くかわからないが、必ず元の時代に戻ることができる。複雑でタイムパラドックスを無視した作品ではある。ただ、未来の結婚相手に対して、子供のころに会いに行き、その後出会い結婚するというロマンチックな展開がある。過去に戻ろうとも決定した未来を変えることはできない。

それでも、ロト5の当選番号を未来で確認しておき、現代で大金持ちになることはできる。制限事項がよくわからないが、何にせよ、突然時間旅行をし戻ってくる。周りもヘンリーの特殊能力を理解しながら、温かく見守っている。そして極め付けは、ヘンリーの娘がさらに強力な時空を旅する力を備えているということだ。

■ストーリー

時空を彷徨う男ヘンリー。いつ、どこの時代のどこへ飛ぶのかは、自分で選ぶことができなかった。ある日、過去に旅し野原に隠れていたヘンリーを、クレアという少女が見つける。「未来から来た」というヘンリーの言葉をクレアが信じた瞬間、二人の愛の物語が始まった─。

■感想
本人の意思とは別に、時空を彷徨う男ヘンリー。過去か未来か、どこの場所へ行くかもまったく制御できない状態だ。突如タイムスリップし、行先では裸の状態で立ち尽くすしかない。服をどこからか調達し、元の時代へ戻るのを待つしかない。

タイムスリップ先で不法侵入し警察に追われたとしても、体が消え去り元の時代へと戻ってしまう。どのタイミングで戻れるかわからないのが辛い。ヘンリーのこの特殊な能力は、ヘンリーと親しい人間には知られているため、かろうじて生活がおくれている感じだ。

過去や未来へ飛ぶヘンリー。現代のヘンリーは突如として見ず知らずの女性に声をかけられる。子供のころからヘンリーを知っていたという女。中年のヘンリーが子供のクレアと出会い、そして将来的に結婚する運命にある二人は愛を育むことになる。

タイムパラドックスを無視した展開というか、ヘンリーがいる時代に未来から中年のヘンリーがやってきたり、逆に現代のヘンリーが未来へ飛び、成長した自分の子供と出会ったり、非常に複雑な状態となる。

物語は、ヘンリーの特殊能力を受け継ぐ子供の話へとうつっていき、最後にはヘンリーの死期の話となる。未来を変えることはできない。自分で自分の未来を見てしまうのは非常に残酷なことだ。それが良い未来であれば良いが、最悪な状況であれば…。

突然タイムスリップしてしまう体質により、思いもよらない場所へと移動し、そこで悲劇に出会う。娘の成長を確認し、ある意味濃密な人生を送れているのだろう。今登場してきたヘンリーはいつの時代のヘンリーなのか、一瞬考えてしまうのは確かだ。

複雑なタイムスリップ恋愛物語だ。



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