キック・アス


 2017.5.14      ヒット・ガールがすべてだ 【キック・アス】

                     
キック・アス
評価:3

■ヒトコト感想
コミックオタクのデイブがヒーローのコスプレをしてキック・アスというヒーローになる。デイブには特別な能力があるわけではないので、悪者にはボコボコニやられてしまう。最初はちょっとしたコメディなのかと思いきや…。訓練を受けたヒット・ガールが登場してから、急に残酷度が上がっている。キック・アスは、相手を殺すまではいかない。

ヒット・ガールは容赦なく悪者に剣を突き刺し、手足を切り取る。なんだかむちゃくちゃだ。デイブがヒーローとして有名になるのもヘンテコだが、悪役たちのチグハグぶりも変だ。明らかに主役のキック・アスよりもヒット・ガールの方が目立っている。コスプレをすればいつの間にかヒーローになり彼女もできるというわけのわからない展開だ。

■ストーリー
NYに住むデイブ(アーロン・ジョンソン)は、コミックオタクでスーパーヒーローに憧れる平凡な高校生。ある日、インターネットで買った自前のスーツとマスクで、自分もヒーローとして勝手に街で活動を開始。何の特殊能力も持たない彼は、初出動のときにあっさり犯罪者にやられるが、その捨て身の活動がネットで話題になり“キック・アス"の名で一躍有名に。

やがて高度な訓練を受けた美少女ヒーロー“ヒット・ガール"(クロエ・グレース・モレッツ)とその父“ビッグ・ダディ"(ニコラス・ケイジ)の力を借りて、犯罪組織に立ち向かう!

■感想
オタクのデイブが通販で買ったスーツとマスクでヒーローになりきる。偶然弱者を助けたことから、いちやく有名人となる。デイブがごく普通の学生で特殊能力があるわけでもない。そのため、やられるときはボコボコニやられてしまう。それでよくヒーローだと主張できると思うのだが…。

キック・アスはなんだかまぬけな感じがするが、オタクな男がコスプレを機会に自分に自信をもち、その結果、彼女ができたりもする。結果的に良いのかもしれないが、悪者にボコボコニされ命の危険にさらされている。

強烈なインパクトがあるのはヒット・ガールだ。11歳くらいの女の子なのだが、父親仕込みの英才教育で暗殺能力がずば抜けている。ダメダメなキック・アスを助けるヒット・ガールという図式を想像していたのだが…。ヒット・ガールは助けるというより、積極的に悪者を殺している。

いきなり登場すると剣を突き刺す。勝手なイメージとしては、ヒット・ガールが殺人を行うはずがないとすら思っていた。それが、圧倒的な暴力で悪者たちをバッタバッタと切り殺している。この衝撃がすさまじい。

バットマンのコスプレをしたビッグ・ダディと共に戦うヒット・ガール。キック・アスとビッグ・ダディが悪者に殺されようとした時、ヒット・ガールが助けにやってくる。小さな体で銃とナイフを巧みに操り、激しい攻撃をするヒット・ガール。

バットマンやスパイダーマンなどのアメコミヒーローとは一線を画した展開であることは間違いない。コメディの要素は強いが、下品なワードがでるのはもちろん、残酷描写から子供向けではないことは間違いない。

ヒット・ガールの存在がなければ、とんでもない駄作となっていたことだろう。



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