ジュピター


 2015.5.16      ゲーム的映像のすばらしさ 【ジュピター】

                     


■ヒトコト感想

地球は宇宙最大の王朝に支配されていた。宇宙を支配する王朝アプラサクス家の3兄弟の壮大な兄弟げんかに巻き込まれる地球とジュピター。映像が美しく、宇宙を支配する王朝の神秘的な宮殿がすばらしすぎる。地球の文明とは明らかに違う、進化はしているがどこか中世ヨーロッパ的な雰囲気。かと思うと、重力に反発する力を持つシューズや、体が透明になる機能など未来感もある。

地球人が実は細胞を若返らせるための命の水を作る材料のために飼われていた現実。どこかマトリックス的でもある。真の支配者の前では地球人は無力だ。3兄弟の母親とまったく同じDNAをもつジュピターが地球の支配権をとり戻し、地球を救うことができるのか。壮大な物語であることは間違いない。

■ストーリー

宇宙最大の王朝に支配されている地球。家政婦として働くジュピターは、何者かに襲われたことをきっかけに、自身がその王朝の王族であることを知る。王朝ではバレム、タイタス、カリークというアブラサクス家の3兄妹が権力争いを繰り広げており、それぞれが自身の目的のためジュピターを狙っていた。

ジュピターは、遺伝子操作で戦うために生み出された戦士ケイン・ワイズに助けられながら、アブラサクスの野望から地球を守るために戦いに身を投じていく。

■感想
まず映像に度肝を抜かれる。宇宙が舞台なので、巨大な宇宙船がワープを繰り返す。宇宙を支配する3つの勢力はそれぞれ個性があり、3兄弟としての目的も様々だ。3兄弟の末っ子タイタスの依頼によりジュピターを奪還にきた傭兵がすこぶるかっこよい。

重力を無効化するシューズを履き、空中を滑るように移動する。結局このシューズを履いているのは、最後までケインだけだった。極度に発展した科学の武器を装備した者たちの戦いは衝撃的であり、見ごたえ十分だ。そのスピード感と映像だけでも見る価値はある。

強烈なインパクトがあるのは、3兄弟それぞれの住処だ。長男のバレムの宮殿は、薄暗い中で神秘的で宇宙の支配者にふさわしい不気味さがある。次女のカリークは女性らしさがあるが、不老不死の不気味さがある。そして、末っ子のタイタスの戦艦で執り行われようとするジュピターとタイタスの結婚式はすばらしすぎる。

式を盛り上げるためにダミーが存在しているとしても、画面いっぱいに広がるサイボーグの人人人。浮き上がる足場に乗りゆっくりと動き出すジュピターは衝撃的すぎる。どこかFFのような映像美を感じてしまう。

壮大なSF物語として、宇宙の支配から逃れるためにラストはどのような展開とするのか。宇宙の支配者となると、相当な権力をもっているかと思いきや…。最後はすべてを破壊するような衝撃により、バレムの失脚とジュピターの生還により地球は守られるという流れだ。

映像のインパクトがすばらしいのと、日本人好みしそうなゲーム的なギミックの数々にやられてしまった。マトリックスが好きな人は必ずはまることだろう。ロボットに乗り込み両手で操作し、飛行形態に変形して敵の星へと突っ込む。アニメやゲーム的流れが満載だ。

スターウォーズとマトリックスを融合したような作品と言えば良いのだろうか。



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