2017.12.16 すべてが実話という衝撃 【イルカと少年】
イルカと少年 [ ハリー・コニックJr. ]
評価:3
■ヒトコト感想
イルカと少年の物語。本作は半実話というか、エンディングを見て実在の出来事だとわかった。傷ついたイルカは海洋病院で保護され、そこで助けた少年・ソーヤーとの交流が始まる。ウィンターと名付けられたイルカは、傷ついた尾びれを切断されることに…。人工尾びれを作りウィンターが無事とりつけることができるかが本作のポイントだ。
イルカに人工尾びれを付ける。それは人間に装具を付けることよりもはるかにハードルが高い。ウィンターの装具関係と共に、人間の人工の足や装具についての物語もある。ウィンターが必死に生きる姿を見て、人間も勇気づけられるということなのだろう。エンディングを見て実話ということに衝撃をうけた。
■ストーリー
ソーヤー少年はある日、傷ついたイルカを発見した。保護されたイルカは海洋生物専門の病院に搬送され、ウィンターと名付けられた。だがひどい傷のために、命を救うには、尾びれを切断するしかなかった。しかしソーヤーの献身的な世話と、海洋生物学者(ハリー・コニック・Jr)の豊富な知識、そして人工尾びれの開発を担った義肢装具士(モーガン・フリーマン)の見事な腕前のおかげで、ウィンターはもう一度、生きるチャンスに恵まれる。イルカと少年の絆を描いた、奇跡と感動の物語。
■感想
イルカと少年の交流を描いた作品。傷ついたイルカが海洋病院で尾びれを切断される。イルカは尾びれがなくとも生きていけることに衝撃をうけた。さらには、そのイルカに人工の尾びれを付けようとする。イルカに人工の尾びれを付けるということが、人間で手足を欠損した人が装具を付けることと対応づけられている。
経営難でつぶれる寸前の海洋病院が、イルカのウィンターのおかげで復活する。なんだかとってつけたような流れかと思いきや…。すべてが実話ということに驚いてしまった。
ソーヤー少年の献身的な世話でウィンターは回復するが、人工尾びれを付けることは嫌がる。普通に考えるとイルカに人工の機具を付けることは考えないだろう。博士が四苦八苦しながら人工の尾びれを作り上げる。ソーヤーとだけ心を通わせるウィンター。
純粋な子供と動物の交流というのは、何にもましてインパクトはある。そして、家族そろって見るには何の欠点のない作品だろう。事故で体に不自由を負った者も登場し、健常者との違いが明らかとなる。子供たちに障碍者について考えさせるには良い作品だろう。
エンディングで人工尾びれを付けたウィンターが登場すると、言いようのない衝撃がおとずれる。映画の中だけの架空の物語かと思いきや、実在したという衝撃。さらには、ウィンターと同様に障害を負った子供たちが楽しそうにウィンターを囲む姿は感動的ですらある。
自分と同じようにイルカが人工尾びれを付けて懸命に生きている姿を見ると、障害をもった子供たちも勇気がわいてくるのだろうか。家族向けのため、あまり刺激ある作品ではないが、エンディングは思わず見入ってしまう。
全てが実話ということに驚いた。
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