2016.8.16 くそマジメでシリアスなストーリー 【HK 変態仮面】
HK 変態仮面 [ 鈴木亮平 ]
■ヒトコト感想
昔、週間少年ジャンプで読んだ覚えのあるマンガの実写化。あえてこのマンガを今の時代に実写化することにどのような意味があるのか…。恐らく30代以上でなければ原作マンガのことは知らないだろう。そんな状況にも関わらず、実写化しヒットしたのだろうか…。続編ができたということは、それなりに好評だったのだろう。
くだらないことを全力で真剣に演じている俳優たち。どう考えてもパンティーを被ると変態仮面になる、なんてのは真面目に見るべき作品ではない。が、いたって真剣に物語がすすんでいく。そこに面白さが生まれている。ヒロインの女優も、くそまじめにシリアスな演技をしているが、それらすべてを含めて、変態仮面の面白さなのだろう。
■ストーリー
ドMの刑事とドSの女王様の間に生まれた、正義感の強い紅優高校拳法部員の色丞狂介(しきじょうきょうすけ)。転校生の姫野愛子に恋をした狂介はある日、銀行強盗の人質になった愛子ちゃんを救うために現場に潜入し変装をしようとするが、マスクと間違えて女性用パンティを被ってしまう。
その瞬間、経験した事のないエクスタシーを感じた狂介の中で、眠っていた両親から引き継いだ血が目覚め、潜在能力が100%覚醒した“変態仮面"に変身し、超人的な力で悪を倒す。
■感想
狂介は女性のパンティを被ると変態仮面に変身する。しぼりこまれた肉体で、奇妙な歩き方をする。パンティを頭から被り敵を倒す。見た目だけでいうと、敵キャラの方が数倍マシな恰好をしている。何も知らない他人が見ると、パンティを被った変態が悪事を働いているとしかみえない。
攻撃方法も股間部分を相手に押し付け回転するという、意味不明な攻撃で相手はあっという間にやられてしまう。パンティを被り興奮することで、超人的な能力を手に入れる狂介。銃弾すらもあっさりと避けてしまう能力だ。
狂介は愛子に恋をするが、この愛子がまた変わっている。可愛らしい風貌だが、変態仮面に興味をもつ。鈴木良平演じる変態仮面の鍛え上げられた肉体と、愛子のとぼけた表情と言動がすさまじく面白い。さらには、敵キャラも個性的で、真面目に何かをしようとしているようには思えない。
偽変態仮面は、ただパンティを被っただけで、素顔が見えているのだが、誰も気づかない。そして、変態仮面と激しい戦いをくりひろげる。ギャグなのにシリアス路線でいこうとするその強引さが面白い。
あえて続編を見たいとは思わない。本作がどれほどうけたのかわからないが、続編が作られたということは、それなりにヒットしたのだろう。どの世代に支持されたのか。オールドジャンプファンなのか、それとも…。今の若者たちが本作を見て楽しめるとは思えない。
CGを使い映像は綺麗だ。明らかにスパイダーマンを意識している映像もある。本作に出演している俳優達は演技派ばかりだ。くそまじめにしっかりと演技し、作り上げているのはすごいが代表作とするのは難しいだろう。
なぜ今この作品を?というのは常にある。
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