ハイジャック 人質はアメリカ


 2015.7.19      拍子抜けする展開が目白押し 【ハイジャック 人質はアメリカ】

                     


■ヒトコト感想

冒頭から何やら怪しげな者たちが暗躍し、何かを計画しているのはわかる。警察の追跡から逃れるすべや、大掛かりな仕掛けなど、これから始まる壮大な犯罪の準備段階としては、かなりワクワクする冒頭だ。それが飛行機に乗りハイジャックだとわかったとたん、トーンダウンしている。最初はテロの犯罪者を釈放することを要求していたが、実は莫大な金を手に入れるための計画だった。

目的が何にせよ、結局のところなぜハイジャックなのかはわからない。ハイジャックされた機内では、携帯でテレビ局と連絡するアナウンサーや、シートの電話回線を使いネットに繋ぎ事態を打開しようとする。ただ、どうにもしょぼい印象しかない。犯人たちの目的も結末も場当たり的で面白味がない。

■ストーリー

NY発LA行き732便でハイジャック発生する。小型核爆弾で武装した犯人は アメリカそのものを人質にとる。恐怖が支配する機内で、元FBI捜査官が孤独な闘いに挑む。

■感想
ハイジャックが発生する。タイトルにあるのはアメリカを人質に、という衝撃的な文言だ。これは機内に爆弾が積んであり、都市に墜落させて都市を壊滅させることかららしい。ハイジャック犯が普通に外部と携帯で連絡できるというのが時代を感じてしまう。

客たちも、携帯で連絡が可能となる。その結果、様々な情報が外部に漏れだし、外との駆け引きが始まる。爆弾を持ったまま墜落されるよりは、戦闘機で破壊した方が良いだとか、偶然乗り合わせた元FBI捜査官に解決を託すのか。緊迫感はあるようでない。

ハイジャック犯の目的は何なのか。囚われたテロの容疑者の釈放という名目ではあるが、真の目的は別にある。この真の目的が、どれほど強烈なものなのか?とワクワクしながら見ていたのだが…。結局のところ大金を手に入れるだけという、拍子抜けな展開だ。

周りを戦闘機に囲まれ、ネットを駆使して大金を手に入れたとしても逃げ場がない。そこでどうなるのか。飛行機からパラシュートをつけて飛び降りるという、なんてことない方法で逃げようとする。このあたり、ものすごく行き当たりばったり感がある。

飛行機から飛び降りたハイジャック犯と、飛行機に取り残された人々。それぞれが動き出すのだが…。最後はお決まり通り都合よく犯人逮捕へ繋がる。大げさなタイトルに比べると、拍子抜けする展開が目白押しだ。そして、すべてにおいてB級の香りがする。

とりたてて、目新しい仕掛けがあるわけではなく、ただハイジャックが行われるというだけだ。主役の元FBI捜査官にしても特別な魅力があるわけではない。となると、感情移入することなく、ただダラダラと展開を眺めるしかない。

タイトルに内容がともなっていない。



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