ガンズ・アンド・ストレンジャー


 2017.1.16      スタイリッシュな映像 【ガンズ・アンド・ストレンジャー】

                     
評価:3

■ヒトコト感想
冒頭から男が車のトランクに何者かを詰め込み殺害する。そして、国境の小さな町へ足を踏み入れる。この段階で男が何者なのかわからない。ただ、町がよそ者を排除し、男に対しては水の一杯も売らないスタンスだということがわかる。男は大金を持っているが、水すら飲めない。そんな奇妙な町で何かが起きそうな予感がプンプンしてくる流れだ。

人物紹介が特徴的で、スタイリッシュな映像により鍵となる人物が紹介されている。排他的な町で男を追いかけまわす勢力や、町を牛耳る保安官の存在など男の障害となる者たちは多い。そして、激しい銃撃戦を繰り広げ、男を追いかける麻薬取締官の存在により、男の正体が明らかとなる。

■ストーリー
男は追われていた。美しいビーチでの優雅なひとときを夢見ながら、大金の入った鞄と血塗られた過去を抱えて砂漠を越え、国境の小さな町へと足を踏み入れた。しかし、よそ者に異常なまでに冷たいこの町で男は次々とトラブルに巻き込まれてゆく。

やがてそれは酒場の美人店主、町の愚連隊、町を牛耳る保安官にコソ泥の少女、そして男と大金を追って町へやって来た不良警官ら、一癖も二癖もある連中を巻き込み、事態は予想だにしないヴァイオレンスを巻き起こしてゆく!

■感想
まず人物紹介がスタイリッシュで、これはなんだか面白そうだ、という雰囲気はある。そこから、男がたどりついた町でよそ者として排除されてしまう。砂漠の町で水の一杯も売ってもらえない状態というのは非常に辛い。

どれだけ金があろうとも、目の前に水があろうと男が水をくれというと、店のマスターは「もう閉店」だという。男は暴れるわけでもなく、いち早く町を出ようとするのだが、そこで男が大金を持つと知る者たちが、男を町から出さないようにする。ひとり孤立する男が右往左往する物語となっている。

町の中でも男に友好的な女や、男から金を盗もうとした女など、男よりの人物もいる。よそ者ではあるが大金を持つ男。お決まりどおり保安官を筆頭に男から金を奪い取るために激しい銃撃戦が始まる。そこでは予定調和的に男は激しく敵を倒し続ける。

ごく普通のアクションシーンが目白押しだ。男の正体があいまいなまま物語は進んでいたが、中盤になると麻薬取締菅が秘かに男の足取りをたどり始める。ここで刑事の言動から、男が刑事と関係していると分かるのだが、この段階ではまだはっきりとはしない。

ラストの展開は、それなりにインパクトのある流れとなっている。男を追いかける刑事が悪徳刑事であることがわかり、町を牛耳る保安官と結託し金をかすめ取ろうとする。男がやけにさわやかに、コソ泥の少女や、バーの女主人たちと連携しているのが面白い。

ちょっと西部劇風な雰囲気はある。よそ者がやってきた町でよそ者が大活躍する。ひとりのよそ者の活躍で、それまで保安官の圧政に苦しんでいた町人たちが立ち上がる。最終的にちょっとした革命風になっているのが面白い。

強烈なインパクトはないが、スタイリッシュな映像は良い。



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