ガンスリンガー 


 2018.1.9      ダークタワーシリーズ第一弾 【ガンスリンガー】

                     
ガンスリンガー 暗黒の塔1 / スティーヴン キング
評価:2.5
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■ヒトコト感想
「ダーク・タワー」シリーズの第1巻らしい。内容的にはガンスリンガーであるローランドという凄腕のガンマンが、黒衣の男を追いかける旅物語だ。舞台は西部劇風ではあるが現実と闇の世界のはざまのような世界となっている。黒衣の男を追いかける理由は語られない。旅を共にすることになるジェイクやローランドには特殊能力がある。

そして、暗黒の世界では夢か現実かわからないような者たちがローランドたちに襲いかかってくる。ローランドの冷酷非道な部分は良い。途中立寄った町で、自分を殺そうとする町人たちを全員射殺してしまう。ローランドの容赦ない性格と、目的のためには手段を選ばない考え方が、旅の困難さを強烈に印象づけている。

■ストーリー
「黒衣の男は飄然と砂漠の彼方に立ち去った。ガンスリンガーはその後を追った」…破滅後の世界。「暗黒の塔」の秘密の鍵を握る黒衣の男を追い、一人の拳銃使いが今、果てしない旅に出る。

彼らの住む世界は我々の現実世界とどう関わるのか?黒衣の男は何者なのか?そして「暗黒の塔」には一体、何があるのか?壮大な物語が、今、幕を明ける…。キングの奔放なイマジネーションと超弩級のスケールが錯綜する、怒濤の「ダーク・タワー」シリーズ、第一巻。

■感想
まだこの段階では何も見えてこない。ローランドが黒衣の男を追いかける。旅の途中でジェイクという少年と出会い、ひょんなことから旅を共にすることになる。ローランドとジェイクの関係は、ローランドが旅の邪魔だと邪魔者扱いをするが、しだいに心を通わせることになる。

ローランドは凄腕のガンマンであり、ジェイクは学年でトップクラスの成績をとるような良い子である。足手まといのはずのジェイクを、いつのまにかローランドが重要視する。ジェイクの存在がローランドを人間らしく変えているのかもしれない。

現実の世界とは異なり、闇の世界とも異なる中間世界。そこでは魔物的な存在がローランドを襲う。ローランドが戦うのは、途中で立寄った町の人々だけでなく、魔物的な存在とも戦うことになる。夢か幻かわからないような精神的な世界での戦いは、ローランドの強い精神力が試される。

世界観が魔物が存在する世界なので、頭の中ではアニメ的な展開を想像してしまった。強烈なインパクトはないのだが、その先にあるのは、どのようにしてローランドが黒衣の男にたどり着くのかということだ。

暗黒の塔に何があるのかについては、今後の「ダーク・タワー」シリーズにて語られるのだろう。まだキャラクター紹介と世界観を表現し、読者に理解させる段階のため、そこまで引きの強さはない。本作を読んだからといってダークタワーをすぐに読みたくなるかというと、そうではない。

まだ、ダークタワーの魅力は表現されていないのだろう。スティーヴン・キングの魅力というか、シリーズとして他の作品にも影響を与えるような作品なので、かなり興味を惹かれるのは間違いない。

ダークタワーとしての魅力はまだ見えてこない。



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