ゲームセンターCX THE MOVIE 1986 マイティボンジャック


 2017.10.29      失敗した時のすさまじい絶望感 【ゲームセンターCX THE MOVIE 1986 マイティボンジャック】

                     
ゲームセンターCX THE MOVIE 1986 マイティボンジャック/有野晋哉
評価:2.5

■ヒトコト感想
ゲームセンターCXは過去に見たことがある。それが映画化されていたとは知らなかった。ただ、映画といっても大そうなものではない。ただ、1986年当時にマイティボンジャックが流行っていたころの少年の青春物語というだけだ。それと、有野がマイティボンジャックをやる場面と融合し、さも映画としてドラマチックな展開にしている。かなり後付感が強い。

正直言うとドラマパートはどうでも良いかもしれない。というか、ほとんど見るべき部分はない。当時のボンタンやジャンプの早売りなどを懐かしい思いで見るしか楽しみはない。マイティボンジャックをクリアするために、必死でプレイする有野を見て、手に汗握るのがゲームセンターCXの醍醐味だろう。

■ストーリー
時は1986年。ファミコンと『週刊少年ジャンプ』をこよなく愛する少年ダイスケは、憧れのヒロイン・クミコとファミコンソフト『マイティボンジャック』の話で意気投合、ソフトを貸す約束をする。有頂天になるダイスケ。ファミコンをやってて本当に良かった! しかし、ビーバップかぶれのヤンキー加藤に『マイティボンジャック』を奪われてしまう。

さらに、そのソフトは最凶にして最強、伝説のヤンキー安倍先輩の手に渡ってしまった。カリパクの危機を迎えたダイスケの『マイティボンジャック』。このままクミコとの恋も終わってしまうのか!? 意を決したダイスケはヤンキーの巣窟、安倍先輩の部屋に向かうのだった―。

■感想
ゲームセンターCXの映画と言われて、どんな内容かまったく想像できなかった。ひたすらオールドソフトをクリアする番組をどのように映画化するのか。究極に難易度の高いソフトをクリアするまでをドラマチックに描くということなのかと思ったが…。

ふたを開けてみれば、ゲーム攻略のパートは以前と同様で、ただかなり困難だからと最後は会場を借り、そこに客をいれてクリアを目指すという展開になっている。ちょっとしたスペシャル番組とほとんど変わらない流れだ。

唯一映画として成立していると無理やり考えるのならば、少年ダイスケの物語が1986年の時代として描かれている部分だ。リアルに経験してきた自分としては、86年の雰囲気が十分でていると感じた。ただ、ダイスケが不良にカリパクされそうなマイティボンジャックをとりかえし、恋に破れるというありきたりなパターンだ。

そこからダイスケが2006年に紛れ込み、有野がマイティボンジャックをプレイする会場に入り込んでしまう。このあたりがなければ、まったく映画として成立していないことになる。

メインはマイティボンジャックの攻略だろう。難しいのはやはりコンティニューができないため、無間増殖で自機を増やさなければならず、1機増やすのにかなり時間がかかるということだ。そのため、ある程度増やした状態でプレイするのだが、それでも全機失うとそこで終わってしまう。

難易度が高くワープとセーブを選択させるなど、判断に迷わせる部分もある。単純に難しいのではなく、うまくいけばサクサクすすむが、一度失敗すると後戻りするという、そのギリギリ感が良い。

久しぶりにゲームセンターCXを見たくなった。



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