不良探偵ジャック・アイリッシュ 死者からの依頼


 2016.3.21      チョイ悪おやじが主人公 【不良探偵ジャック・アイリッシュ 死者からの依頼】

                     
不良探偵ジャック・アイリッシュ 死者からの依頼

■ヒトコト感想
元弁護士のジャックがパートタイムで探偵まがいの調査をする物語。冒頭でジャックが弁護士を廃業した理由が語られている。主演のガイ・スピアーズはちょい悪中年オヤジでかっこよい。普段の仕事が家具職人の見習いや、ギャンブルの手助けなど、およそ元弁護士らしくないのが良い。ヨレヨレのスエットを着て、フラフラと情報収集に動く。

元依頼人からの不可解なメッセージを受け取ってから調査が始まり、そこから警察に目を付けられることになる。調査していくについれ、次々と重要人物が殺されていく。自然と物語のテンションは高まっていく。大物政治家を巻き込んだスキャンダルの証拠をジャックは見つけることができるのか…。

■ストーリー

やり手刑事事件専門の元弁護士ジャック・アイリッシュ。クライアントだった男に妻を殺されたことで弁護士を辞め、定職に就かずにパートタイムで借金取り、行方不明人の捜査など探偵業をしながら、家具職人見習いとして日々を過ごしていた。ある日、引き逃げ犯の実刑で刑務所に入っていた元依頼人から不可解なメッセージを受け取ったジャック。

助けに応じようとするが、彼はすでに殺されていた。ジャックは真相を探っていくうちに、それは緻密に計画された殺人だということが判明する。そして次々と彼に関わった重要参考人が殺されていく。そこには予測できないほど深く、危険な陰謀が待っていた・・・。

■感想
シリーズ化されているようだが、本作はジャックが弁護士を辞めた理由から語られている。無精ひげを生やしたちょい悪おやじ。渋い表情で事件を解決へと導く。ただ、普段は口うるさい家具職人の元で修業の身となっている。たまに仲間からギャンブルの手助けを依頼される。

たまり場のバーで酒を飲み、知り合った女と寝る。ひとりものなだけに、自由を謳歌している。ジャックが隠された事件の真相に近づきつつあるとわかると、裏から邪魔が入る。探偵作品としての定番的流れかもしれない。

記者の女と事件を調査するジャック。最初は単純な事件かと思われたが、実はすべて周到に計画されたことだったとわかる。ここから、次々と重要参考人たちが殺されていく。そして、ジャックや記者も名指しで警察から追われることになる。

途中で黒幕とおぼしき政治家との対面がある。どちらも良い顔をしている。ジャックは当然のことながら、政治家は黒幕的な迫力はもちろんのこと、それを表にださず表情は穏やかで政治家的な親しみを込めた話し方をする。本作はキャラクターがよくできている。

ラストの流れは、定番かもしれないが、ジャックたちは巨大なスキャンダルを手に入れる。普段はさえない家具職人見習いでありながら、ここぞと言う時には大活躍する。ありがちな探偵をテーマとした映画と言えばそれまでかもしれない。

ストーリー的にもとりたてて新しいものはない。ただ、登場してくるキャラクターが魅力的だ。ジャックは決して幸せな家庭を持てるタイプではないだろう。ただ、さみしい表情を見せると言うより、日々を気ままに生きる姿が良く似合っている。

シリーズ化しているらしいが、恐らく続編も見るだろう。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp