フェイク・クライム


 2015.8.17      普段のキアヌに近いキャラ 【フェイク・クライム】

                     


■ヒトコト感想

キアヌ・リーブスがなんとも覇気のない男ヘンリーを演じている。知り合いに野球の助っ人を頼まれ車を運転したはずが、いつのまにか銀行強盗の仲間にされ、無実の罪で服役することになる。人の良い男の雰囲気は、まるでプライベートのキアヌを見ているようだ。ヘンリーは刑務所で出会った詐欺犯に感化され、舞台女優のジュリーと出会い、いつの間にか本当に銀行強盗をやろうと決意する。

なんだか展開がおかしい。シリアス調かと思いきや、コメディ要素は強い。ヘンリーは彼女を男に寝取られたり、突然舞台で演技したり。ヘンリーのキャラクターにイマイチインパクトがないため、全体的にぼんやりとした印象になっているのは間違いない。

■ストーリー

無実の罪で服役するハメになったひとりの男が、刑務所で出会った詐欺犯の男に感化され、本当に銀行強盗を働くことになる顛末を描くコメディタッチのサスペンス。3年服役した後、仮釈放されたヘンリーは、舞台女優のジュリーの乗る車に突然はねられ…。

■感想
高速道路の料金所で働くヘンリー。いかにもボーっとした風貌で、見た目は良いのだが覇気がない。恋人から子供を作ることについてたずねられ、煮え切らない返事をし、友達に誘われたら厭とはいえない。そんな受け身な性格の男が、友達に騙され無実の罪で服役することになる。

そこから大きく変わるのかと思いきや、特に変化はない。出所してから、舞台女優のジュリーと出会い、そこから舞台での演技に挑戦したりもする。すべてに流されているような性格のヘンリーだが、ひとつだけ決断したのは、新たに銀行強盗をするということだ。

刑務所内で知り合った詐欺師と共謀し銀行強盗を行う。そのために、ジュリーと共に舞台にでたりもする。なんだかキャラ設定と同じように、ストーリーもぼんやりしている。ジュリーとヘンリーの恋愛模様もありつつ、詐欺師との銀行強盗でのハラハラもある。

すべてが中途半端で、ラストでは金を手に入れたヘンリーが旅立とうとするのをジュリーがどうするか?という舞台の演技か現実なのかわからないパターンでの結末を迎えている。核となるストーリーがインパクトに乏しいので、すべての印象が弱いのだろうか。

最近ぱっとしないキアヌだが、本作にかなり力をいれたらしい。キャラクターとしては、普段のキアヌに近いキャラなのかもしれない。煮え切らない表情がイメージとあう。ヘンリーのキャラが交通事故に合っても、なんでもなしで済まそうとする、そのあたりも事なかれ主義的に思えてしまう。

ラスト間近では、仲間に銃で足を撃たれたりもするのだが、それも大した影響はない。キャラ設定がおかしいのか、それとも演出としてなのか。なんだかよくわからないというのが正直な感想だ。

いろいろな要素が詰まりすぎている物語だ。



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