2017.3.2 すさまじいカオス具合 【ドッペルゲンガー】
評価:2
■ヒトコト感想
科学者の早崎が自分のドッペルゲンガーを見る。冒頭からドッペルゲンガーを見たら死ぬという噂が語られることから、ホラー風な流れとなるかと思いきや…。後半はわけのわからない流れとなっている。新商品の開発がうまくいかずイラつく早崎は、目の前に現れたドッペルゲンガーにも怒りをぶつける。このニセ早崎は、姿かたちは早崎と同じでも非常に暴力的でなんでもありな性格だ。
中盤になると、怒りの早崎と元から粗暴なニセ早崎の区別がつかなくなる。早崎の手伝いをする男が突然攻撃的になったり、ニセ早崎と激しい銃撃戦になったりと、後半のカオス具合がすさまじい。ラストは早崎が心血注いで開発した商品を崖から落として終わりという、シュールな結末だ。
■ストーリー
思うようにいろんなことがはかどらず、ノイローゼ気味の科学者・早崎。だがそんな彼の前に“もう1人の自分”が出現。最初は幻覚だと思い込む早崎だが、分身は実体化しており、早崎の仕事を陰で助けつつ思うがままに生き、早崎の願望をどんどん叶えていく。そんな分身に次第に早崎は殺意を覚えて……。
■感想
何が言いたいのかよくわからない作品だ。ドッペルゲンガーを見たら死ぬという噂があり、突然、科学者である早崎の前にドッペルゲンガーがあらわれる。イラつく早崎とわざと攻撃的な言葉を吐くニセ早崎。ドッペルゲンガーの目的が何かわからない。
犯罪を犯すのをへとも思っていないニセ早崎。早崎の精神が不安定になればなるほど、ニセ早崎が生き生きとしてくる。その結果、なんだかよくわからないゴタゴタがひたすら続くことになる。ドッペルゲンガーと普通に会話するというのがすでに異質だ。
自分の発明品を企業に売り渡そうとする早崎。それを横取りしようとする助手の男やニセ早崎。突如として激しいカーチェイスや暴力描写が続く。特にニセ早崎は、暴力に対して躊躇がない。邪魔する者にはスコップをフルスイングする。
助手の男はいつのまにか拳銃を手にして銃撃戦が始まる。本物の早崎、ニセ早崎、助手の男というう複数の人物たちによる商品の奪い合いが混沌とした状況の中で続いていく。このカオス具合はすさまじい。なんだか目的がわからないだけに、不気味さはある。
ラストでは、必死で手に入れた商品を、企業に売ることはせず、結局壊して崖から落としてしまう。この映像が非常にシュールだ。壊したことにより、ヘンテコな動きとなり、制御不能なカクカクとした動きのまま崖から落ちていく。結局なんだったのかよくわからない。
早崎役の役所が同じ画面に対面し会話する映像は、確かに最初はインパクトがあったのだが、後半になるとそれにも慣れてしまう。結局のところ精神に異常をきたした者たちが暴れまわっているとしか見えなかった。
後半のカオス感がすさまじい。
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