デプス・チャージ 合衆国沈没


 2015.9.30      潜水艦ものにもハズレはある 【デプス・チャージ 合衆国沈没】

                     


■ヒトコト感想

ステルス機能付きの潜水艦は無敵なのだろう。作中では、テロリストに乗っ取られた米軍の最新鋭潜水艦の危機が描かれている。潜水艦ものにハズレはないとよく言うが、本作は例外かもしれない。密閉された潜水艦の中で繰り広げられる人間模様。テロリスト対潜水艦に残った乗組員の戦い。

お決まり通り、一人残った乗組員はヒーロー的戦いを繰り広げる。そして、相対するテロリストたちは、仲間割れあり、破滅思想ありでゴタゴタする。潜水艦による核ミサイル攻撃の脅威は誰もが知るところだろう。海を縦横無尽に動き回ることができ、なおかつステルス機能で居場所を悟られない。これほど完璧な攻撃兵器はない。

■ストーリー

ステルス機能、核弾頭を搭載した米軍潜水艦をテロリストに乗っ取られたアメリカ合衆国の危機を描いたアクション大作。米軍最強の潜水艦「モンタナ号」。北大西洋アイスランド沖で攻撃演習中、付近で難破した漁船からSOSの連絡が入る。

漁船の乗組員を保護しようとしたが、彼らの正体はテロリストで、モンタナ号は乗っ取られてしまう。彼らはアメリカ政府に10億ドルを要求。従わなければ首都に核弾頭を落とすと宣告する…。

■感想
潜水艦ものにはハズレがないのは確かだろう。過去の作品を見ても潜水艦ものには安定した面白さがあった。本作でもその流れを踏襲しているのかと思いきや…。米軍の最新鋭潜水艦が、あっさりとテロ組織に乗っ取られる。

そこからステルス機能を使い、アメリカの首都を爆撃するという脅しをかける。居場所をトレースできない潜水艦が核弾頭を搭載したミサイルで狙っているとわかると、それは死を宣告されるも同じかもしれない。

テロリストに乗っ取られた潜水艦。テロリストたちがあっさりと最新鋭潜水艦を操作できるのは都合よすぎないか?その他、ひとりだけ逃げ遅れた乗組員が、テロリストに孤高の戦いを挑む。このあたりが本作のメインなのだろう。

テロリストの親玉の不安定な言動や、破滅的な方向へとすすむテロリストたち。中には生き残ることを考えるテロリストもいるはずだが…。緊迫感ある場面であっても、不自然さがにじみ出ているのは謎だ。

合衆国撃沈というタイトル通り、アメリカをターゲットとするテロリストたち。潜水艦同士の激しい戦いの描写あり、潜水艦内部での肉弾戦あり。アクションや映像的なインパクトはあるのだが、なぜかB級臭がすさまじい。

何が悪いのかよくわからない。もしかしたらキャストが悪いのだろうか。過去の潜水艦映画でのスリリングな展開が、本作ではイマイチに感じてしまうのは、自分が潜水艦ものに慣れたからなのか、それともこの作品だからなのか…。

潜水艦ものだからといって、必ず面白いとは限らない



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