2015.9.24 恐ろしい新型ウィルスの感染力 【コンテイジョン】
■ヒトコト感想
謎のウィルスが発生し、世界的に大混乱におちいる物語。イメージとしてはSARSや鳥インフルエンザなどの風邪に似たウィルスだ。致死率が高く、あっという間に死んでしまうというところがポイントなのだろう。少し前に騒がれたエボラウィルスとは違い、人が少しでも接触すれば、それだけで感染してしまう。非常にウィルスの拡大が早いのも特徴だろう。
もしかしたら、今後、未知のインフルエンザウィルスが発生した場合は、本作のようなパニックが発生するのだろうか。ウィルスにより町は廃墟とかし、人々は暴動を起こす。ひとりの医者の勇気ある行動によりワクチンができたとしても、今度はそのワクチンをめぐる争いが勃発する。
■ストーリー
謎のウイルス感染が発生し、驚異的なスピードで全世界へ広がっていった。米国疾病対策センターは危険を承知でドクターを感染地区へ送り込み、世界保健機関がウイルスの起源を突き止めようとする中、ある過激なジャーナリストの発言が人々の恐怖を煽り、社会は崩壊していく。はたして人々が選んだ決断とは?
■感想
未知のウィルスが発生した場合、世界はどのような反応を示すのだろうか。まずは発生源を探し出し、ワクチンを作ろうとする。それと並行してウィルスの蔓延を抑えようとする。昔ならいざ知らず、今ではネットで誰でも情報を発信することができる。
となると、怪しげなデマや人をパニックに陥れる情報が氾濫するだろう。感染拡大を防ごうとする医者が現地へ赴くのは、自分も感染する可能性があるということだ。本作で一番の衝撃は、やはり医者が発症したシーンだろう。
ウィルス拡大が防げないとなると、次は情報を得た者たちが、自分の知り合いだけを助けようと抜け駆けする。この流れは必ずついてくるだろう。誰もが政府の上層部や企業の幹部たちは自分たちだけ重要な情報を得ており、ひそかに家族たちをどこかに避難させているのではないか?と。
本作はその流れをあからさまに描いている。そして、そのことに気づく市民たちの暴動も描いている。アメリカではあっさりと町が廃墟とかし、人々は暴徒と化す。日本人が果たしてこのような流れになるかというと…。
ワクチンが完成してからもひと悶着ある。世界的にウィルスが蔓延した状態では、ワクチンはすぐに世界へはいきわたらない。となると、誰がいち早くワクチンを手に入れるかという問題がある。生まれた日付により公平なワクチンの接種が受けられるのとは別に、権力を持つ者や、重要な立場の者には優先してワクチンが配られる。
この現実こそが、本作が真に描きたかったことなのかもしれない。ウィルス騒ぎがあったとしても、一般人はおとなしくしているしかない。それは、ちょうどマッド・デイモンが演じた役のように…。
ラストでウィルスの原因が描かれているのがなんとも衝撃的だ。
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