シェフ 三ツ星フードトラック始めました


 2017.9.24      すこぶるうまそうな料理たち 【シェフ 三ツ星フードトラック始めました】

                     
シェフ 三ツ星フードトラック始めました [ ソフィア・ベルガラ ]
評価:3

■ヒトコト感想
料理の才能はあるがオーナーとうまくいかず不満をもつカール。そんなカールが心機一転、フードトラックでサンドイッチを売る。カールの作る料理はとてつもなくうまそうだ。こじゃれたフランス料理も良いが、カールが息子のためにささっと手早く作り上げるオープンサンドは見ているだけでよだれがでてくる

フードトラックで売るサンドイッチもめちゃくちゃうまそうだ。ひげもじゃで太った体型のカールが、芋虫のような指を器用に動かして料理を作る。カラフルな創作料理から、シンプルなサンドイッチまで。沸点が低いカールではあるが、料理に対しての情熱はすさまじい。トラックで息子と仲間と共に旅をする。まさに理想的な親子関係がそこにある。

■ストーリー
ロサンゼルスの有名レストランで料理長を務めるカールは、口うるさいオーナーや自分の料理を酷評する評論家とケンカして店を辞めてしまう。心配する元妻イネスの提案で、息子パーシーを連れて故郷のマイアミを訪れたカールは、そこで食べたキューバサンドイッチの美味しさに驚き、フードトラックでサンドイッチの移動販売をすることを思いつく。

カールはイネスやパーシー、仲間たちの協力を得て、マイアミからニューオリンズ、ロサンゼルスへと旅を続けながら、本当に大切なものを見つけていく。

■感想
有名レストランの料理長であるカールは、自由にやらせてくれないオーナーに嫌気が差し、さらには料理を批評するブロガーとネット上で対決してしまう。ITオンチのカールは知らず知らずのうちに炎上してしまい、その結果、レストランを追い出されることになる。

失意のカールを癒してくれるのは、別れた元妻と息子だ。カールは自分の料理に誇りをもち、ブロガーの心無い批評にブチ切れている。カールの料理をするシーンがこれでもかと登場してくるが、どれもがうまそうだ。高級な料理よりも、シンプルな料理の方がうまそうに見える。

マイアミの屋台のような場所で提供される食べ物はうまそうだ。ファーストフードなのだろうが、ジャンクで良い。カールの作る高級な料理も良いのだが、そんな上品な料理よりジャンクな方がシンプルに美味しさが伝わってくる。

有名レストランの三ツ星シェフがフードトラックを使いサンドイッチを販売する。料理にプライドがある人は、サンドイッチなんて、と拒否するだろう。カールは故郷の味のうまさを皆に知ってもらうため、あえてこだわりをもってフードトラックを運用している。

息子がツイッターを駆使してフードトラックを宣伝し、各地を周りながらサンドイッチを売りまくる。それぞれの地で地元の材料を使い、うまいサンドイッチを作る。親子でサンドイッチを作りまくり、トラックで各地を旅する。まさに親子のロードムービー的な雰囲気すらある。

息子がどこかに遊びに行くよりも、カールと話をしたいと言ったのが強烈に印象に残っている。何かを与えるよりも、同じ時間を共有することが重要なのだろう。見た目はワイルドだが、心が繊細なカールの心理変化が面白い。

カールの作る料理はどれもうまそうだ。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp