ブリッツ


 2015.11.13      ジェイソン・ステイサムは暴力刑事が良く似合う 【ブリッツ】

                     


■ヒトコト感想

ジェイソン・ステイサム演じるブラントが強烈にかっこよい。刑事でありながら暴力的で相手を徹底的に打ちのめす。情報屋やバーのマスターなどには、なんだかんだと理由をつけながら金を払わずただ酒だた食いをする。何か文句を言われると、暴力で相手を屈服させる。とんでもない刑事なのだが、能力が高く、犯人をかぎ分ける能力に長けている。

警官連続殺人事件が発生し、それを調査するブラント。異常な殺人鬼が犯人であり、殺人鬼とブラントの駆け引きが始まる。ブラントと新任の上司の関係が面白い。ゲイと噂される上司。だが、ブラントは悪態をつきながらも、付き従い成果をだす。ブラントの、ぶっきらぼうだがたまに見せる丁寧な態度は、ギャップからものすごく良い人のように思えてしまう。

■ストーリー

ロンドン市警の刑事ブラント(ジェイソン・ステイサム)は、妥協を許さず、犯罪を犯すものには徹底的に制裁を加えてきた。ある時、ロンドン市内で警官ばかりを狙った連続殺人事件が発生。タブロイド紙の記者ダンロップは“ブリッツ"と名乗る男から通報を受けるが、その情報提供者こそが殺人鬼であることを知る。

彼は記事を書かせ、予告殺人を行うことで有名になろうと目論む愉快犯だったのだ。次々と消されていく仲間たち、そして最後の標的となったのは・・・。

■感想
ジェイソン・ステイサムはこの手の役がむちゃくちゃ似合う。犯罪者を徹底的にぶちのめす暴力刑事。相手が武器を持っていようと、その武器を奪いとり、あべこべに相手を倒す。それも、足腰立たなくなるまで徹底的に。地元では有名な荒くれ刑事の処置に困る警察組織。

そこに新しい上司がやってきて、ブラントとコンビを組むことになる。コンビで警官連続殺人事件を追いかける。秀逸なのは、情報屋とブラントのやりとりだ。金をせびろうとする情報屋に対して、力で押さえつけ、さらには相手に支払までさせる。膝を悪くし、ブラントに情報と食事をごちそうした形になった情報屋は災難すぎる。

連続殺人犯は早い段階で姿を見せる。ミステリーの要素はなく、殺人鬼の異常性をこれでもかと表現している。狡猾で残酷。大胆な行動をとるが、証拠を残さない。次々と警官を殺害していく場面は、なんだかちょっとしたヒーローのようにすら見えてくる。

その後、ちょっとしたことからブラントたちに捕まったとしても、証拠不十分で釈放される。これほど狡猾で異常な殺人鬼はなかなかいない。このキャラクターのおかげで、荒くれ者のブラントが相対的にまともに見えてしまう。

ラストの流れは良い。殺人鬼が警官のコスプレをしてブラントに襲い掛かる。その結果…。伏線が巧みに利いている。ブラントのキャラクターも登場当初の荒くれ者で手が付けられないという印象はなくなっている。ゲイっぽい上司が守っているのか、それとも…。

ジェイソン・ステイサムの迫力ある格闘シーンはいつもながら目が離せなくなる。どれほど悪を気取ったとしても、そこにはかっこよさと、相手を黙らせるカリスマ性があるような気がしてならない。

気付けば、ジェイソン・ステイサム作品は、ほとんど見ているような気がする。



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