ブリングリング


 2016.11.21      セレブに憧れる少女たちの愚行 【ブリングリング】

                     


■ヒトコト感想
ロサンゼルス郊外の高級住宅街で、セレブに憧れる少女たちが起こした事件。実話を元にしているだけに衝撃は大きい。ネットで有名人の動きを探り、家にいないと知ると、自宅を調べ盗みに入り込む。そこで高価なブランド服やジュエリーを盗み出す。ニッキーたち少女は、自分が捕まるとは想像もせず、また悪いことをしているという意識も少ない。

戦利品を身に着け大騒ぎしパーティーをくりかえす。薬物にまみれ、乱れた生活をしている。家は裕福だが、セレブにあこがれ続ける。盗みに入ったことを友達に自慢し、あげくは逮捕された後も有名人となったことにちょっと喜びを見せたりもする。なんだかあまりにぶっ飛んだ若者たちで、これが実話だとは到底信じられない。

■ストーリー
舞台はハリウッドスターや人気モデルが数多く暮らす、ロサンゼルス郊外の高級住宅地カラバサス。セレブリティの生活に憧れるニッキーら5人の少女たちは、セレブの豪邸をインターネットで調べ、次々に侵入、きらびやかなブランド服やジュエリーの数々を盗み出す。しかし、ほんの悪ふざけのつもりだった無謀な冒険は、次第にエスカレートし、彼女たちを二度と後戻りできない場所へ追いやっていく―。

■感想
本作が虚構の作品であれば真実味がなくストーリーとして説得力がない。が、まさに本作の内容がそのまま現実に起こっていることに驚いた。セレブにあこがれる少女たちとひとりの少年が、セレブの家に盗みに入る。

家ではごく普通の生活をしており、わりと裕福で幸せな日々を送っているように思える。見た目も美しく金もあり何不自由ないようだが、セレブになりたがる。その結果が盗みへと繋がる。大金を手に入れると当然のごとくパーティーや薬物に使う。このパリピ感はすさまじい

ニッキーたちと、唯一の男であるマークの関係が不明だ。肉体関係があるようでない。が、どことなくマークはビビりながら盗みに入り、女たちの方が積極的に盗みを行っている。マークが早く帰ろうと言っても、女たちはのんきにパーティールームではしゃいだりする。

これほどルーズな盗みを繰り返していれば、いずれ捕まるだろうと結末が想像できるだけに、憐れみを感じてしまう。少女たちが得意げに友達に対してパリスヒルトンの家に盗みに入ったと言いふらす。まったく罪の意識がないかのような振る舞いだ。

当然のことながら逮捕されるニッキーたち。家に警察がやってきたときだけ、初めて罪の意識を感じるようなそぶりを見せる。何も知らない両親たちのあわてぶりもまた、子供たちがいかに良い子ちゃんぶっていたかがわかる。本来ならこのことで悔い改めるはずが…。

どことなく逮捕されたことさえ、大したことではないような雰囲気すらある。子供を必要以上に守ろうとする親。弁護士が強固に容疑者たちを守る。逮捕されたことさえ、勲章のように思うそぶりすらある。

実際に起こった事件ということに、衝撃を受けずにはいられない。



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