2017.4.10 小学4年生レベルが慶応合格 【ビリギャル】
映画 ビリギャル スタンダード・エディション [ 有村架純 ]
評価:3
■ヒトコト感想
学年ビリで小学4年程度の学力しかない高校2年生が、やる気をだして慶応大学に合格する。言ってしまえばこれだけの話だ。一般的に短期間で偏差値を上げるのは難しい。本作は実話をベースとしているので、今現在やる気のない人たちにやる気を起こさせる良い材料にはなるかもしれない。ただ、ビリから慶応合格まで達成できたのが非常にマレで珍しいから本になったのであって、映画化もされたのだ。
本人は相当な努力をし、物語の味付けとして家庭崩壊まで食い止めている。やる気があればなんでもできると安易にすすめるわけではないが、今現在受験生の人には励みになるかもしれない。それにしても小学生のドリルからやり直すというのが、かなり衝撃的だ。
■ストーリー
「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」―感動の嵐を呼んだ奇跡の実話。慶應大学合格という夢に向かって突き進むさやかの姿は、やがて崩壊寸前だった家族の絆を取り戻していく―。家族の愛と仲間の友情、明日から頑張る勇気とヒントをくれる、汗と涙と笑いのいっぱいつまった、とびきりの青春ストーリー。
■感想
学年ビリといっても単純に成績が悪いだけでなく、一般常識もない。福沢諭吉も知らず聖徳太子も知らない。普通に生活している高校生なら当然知っているべき一般常識も知らない。ある意味、小学生がそのまま高校生になったような感じかもしれない。
そんな生徒を慶応大学合格にまでレベルを引き上げた塾の講師がすばらしい。相手のやる気を引き起こさせるためにさまざまな趣向を凝らす。おだててやる気を出させ、時には厳しく相手に課題を与える。個別指導形式だからこそできたことなのだろう。
小学4年程度の知識しかなかったからこそ、さやかは次々と知識を吸収できたのかもしれない。勉強の仕方も何もしらない真っ白な状態から、慶応に合格するために必要なことを詰め込み式で必死に頑張る。寝ずに勉強を続け、学校の授業中に寝る。
学校の教師や周りは良い顔をしないだろう。親が呼び出され、父親は息子の野球にばかり熱心になる。他人事ながら、家庭の状況は良いとは言えない。作中で気になったのは、さやかが母親のことを「あーちゃん」と呼ぶところだ。このあたりが、なんだか普通の家庭ではないと感じてしまった。
こんなに簡単に慶応に入れるものなのか?と普通の人はもしかしたら考えるかもしれない。間違いなく言えるのは、奇跡的なことだからこそ本になり映画化されたということだ。中学時代は勉強しなくとも、高2から必死になれば慶応にいけるなんてことを思ってはいけない。
ある程度予定調和的な流れとなるのは想像できたため、ラストの慶応合格シーンでもそれほど感動はない。ビリギャルが慶応に合格するまでのプロセスが面白いのであって、後半はイマイチなテンションとなる。
最初のレベルが小学4年生レベルというのは衝撃的だ。
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