バビロンA.D.


 2017.2.24      たっぷり詰め込んだ近未来物語 【バビロンA.D.】

                     
評価:3

■ヒトコト感想
戦争で崩壊した近未来の世界。傭兵トーロップは謎の女をニューヨークへ連れて行くという依頼を受ける。近未来の描写がすばらしい。戦場ではちょっとした食べ物で争いがあるが、アメリカなどの都心部では、世界の崩壊に比例するように宗教が盛り上がる。トーロップと女の旅はアクシデントに満ちている。

アメリカに向かうためにはロシアの原潜を使う必要がある。その時、古い原潜をなぜか女が操作できたりと、謎は多い。女の体の中に双子の赤ちゃんがいる。特別な力をもっており、母親を危機から守る。映像的なインパクトがすばらしい。そして、人が死んだとしても、近未来ゆえにサイボーグ的に甦る。この強烈な映像のインパクトがすばらしい。

■ストーリー
戦争やテロによって秩序が崩壊した近未来の地球。天涯孤独の傭兵トーロップが最後の仕事としてマフィアのボスから引き受けたのは、モンゴルの人里離れた修道院に身を潜める謎の女をニューヨークまで運ぶというミッションだった。想定外の危機に見舞われながらも、10,000キロの旅を続ける中で次第に明らかになる彼女の出生の秘密、そこに渦巻く地球の未来を揺るがす邪悪な陰謀。

そして、ついにニューヨークに辿り着いたトーロップが迫られた究極の決断、“彼女を引き渡すべきか、それとも……”。かつて仕事に私情を挟んだことのないトーロップは、初めて死を覚悟して壮絶な闘いに身を投じていく。

■感想
トーロップが登場してすぐには、武器や装備は近未来的な雰囲気はあるが、戦場の真っただ中のため、よくあるアクション風な雰囲気があった。そこからトーロップの傭兵としての力のすばらしさがアピールされたかと思うと、すぐにマフィアのボスに連れ去られる。

そこで最後の依頼をされる。トーロップを演じるヴァン・ディーゼルが肉体派なため、がっつりとしたアクションを想像していた。それが近未来の舞台として、どこかマトリックス的なイメージを見る方に与えている。

謎の女をニューヨークへ連れて行こうとするトーロップ。その過程で、出国させたくない勢力の邪魔がはいる。スノーモービルに乗り移動し、原潜で出国する。ロシアの原潜で出国しようとする際には、謎の女が奇妙な力を発揮し、大昔の原潜をなぜか操作でき、無事出国することに。

近未来のニューヨークがこれまた強烈なインパクトがある。崩壊した世界のはずが、都心では普段と変わらないきらびやかな世界があり、最新テクノロジーに満ちている。謎の女を宗教の象徴に利用しようとする勢力がトーロップと対立することになる。

謎の女とトーロップがニューヨークで狙われ、そこで激しい銃撃戦となる。その過程で様々な死者がでるが、近未来のテクノロジーで死んだ人間がサイボーグ状態で生き返ったりもする。ここまでくるとなんだかよくわからなくなってくる。

トーロップを助けるために、謎の女はトーロップを射殺する。ミサイルをも謎の力で破壊してしまう女。マトリックス的にトーロップが記憶した情報を映像化し、謎の女の正体を探ろうとする。なんだかいろいろな要素がてんこ盛りで、最初の印象から随分と物語は変化している。

この近未来の雰囲気は良いが、詰め込みすぎの感がある。



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