バーレスク


 2015.3.20      歌とダンスを見る作品 【バーレスク】

                     


■ヒトコト感想

田舎娘がアメリカンドリームを求めてロスへやってきて、歌とダンスの実力を認められ成功する物語だ。田舎娘アリが才能に満ち溢れており、とんとん拍子に劇場バーレスクで出世していく。アリの才能に疑いはなく、挫折がない。この手のアメリカンドリームものとなると、必ず本人の挫折がつきものなのだが、本作にそのパターンはない。

ひたすらアリのすばらしい歌とダンスが全面に押し出されている。明らかに歌とダンスがメインの作品だ。物語の刺激としては、バーレスクが負債を抱え、売り払われるかということと、同居人とのちょっとした恋愛のみ。あとはアリのすばらしいダンスを鑑賞するような作品だ。

■ストーリー

バーレスク・ラウンジ、それはセクシーなダンサーたちがゴージャスなショーを繰り広げる大人のためのエンタテインメントクラブ。片田舎を離れ、アリは歌手になる夢を追いかけて、ロサンゼルスを目指す。テスが経営するクラブで、自分が思い描いていた憧れの世界に出会ったアリは、アルバイトを始める。やがてアリの抜群の歌唱力と突出したダンスの才能が話題となり、クラブは大盛況を極めていくのだが・・・。

■感想
バーレスクの踊り子たちの演技はすさまじい。特にダンスは、全員の動きがぴったりと揃い、切れのあるダンスが披露される。そして、アリやテスの歌により観衆を魅了する。ダンスと歌でどれだけ観客を惹きつけられるかという作品だ。

ストーリーとしては単純だ。田舎娘のアリが都会にでてきて、偶然才能を認められ、劇場で歌とダンスを披露する。アリに対して引き抜きの話や、仲間とのちょっとしたいざこざはあるが、アリが決定的に挫折するようなことはない。アリの才能に疑いがないということだろう。

物語にメリハリをつけるために存在する危機としては、バーレスクが資産家に買い取られるという話がある。バーレスクをつぶして、そこに巨大なビルを建てる計画がある。バーレスクは果たして生き残ることができるのか…。

アリとは関係ない部分なのだが、テスの悩みがアリたちへと波及していく感じだろうか。アリ絡みの問題としては、同居人との恋愛がある。遠距離恋愛の末、恋人と別れたばかりの同居人と良い雰囲気になるのだが…。まぁ、これもちょっとしたスパイスにすぎない。

結局のところ、アリの歌とダンスについてはまったく問題はなく、才能には疑いがないということだ。わかりやすいアメリカンドリームで、挫折がないので、あまりにもとんとん拍子に進みすぎているという印象が強い。本作の場合は、ストーリーは歌とダンスを見せるための理由づけでしかないのだろう。

どれだけすばらしい歌とダンスを観衆に見せることができるのか。アリの才能のすばらしさとバーレスクの面々のすばらしさを存分にアピールしている作品だ。

完全なミュージカル映画だ。



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