エージェント・マロリー


 2015.2.5      主演女優は総合格闘家 【エージェント・マロリー】

                     

■ヒトコト感想

女スパイが依頼をこなす。女スパイ物はありがちだが、本作には明らかに優れている部分がある。それは、主人公のマロリーの格闘アクションがすばらしいということだ。何の予備知識もなく本作を見たのだが、マロリーの格闘術に目が釘付けとなった。動きのスムーズさと、いかにも重そうな攻撃は、只者ではない雰囲気を醸し出していた。

マロリーを演じたのが、総合格闘家というのを知り納得した。やはり本職のアクションは、演技であっても動きに実践を想定した雰囲気がでるのだろう。ストーリー的には大したことはないのだが、マロリーのアクションにすべてが引っ張られるような感じかもしれない。男たちがあっさりやられていくのも納得のアクションだ。

■ストーリー

並外れた戦闘能力と知性を兼ね備えた女性スパイのマロリー(ジーナ・カラーノ)は、民間軍事企業の経営者で、元恋人ケネス(ユアン・マクレガー)からバルセロナにおける人質救出作戦の依頼を受ける。バルセロナでの作戦を手を組んだパートナー(チャニング・テイタム)と共に依頼を遂行し、その評判を耳にしたMI6の依頼で、今度は新パートナーのポール(マイケル・ファスベンダー)と組み謎の男を追跡するという仕事が舞い込んでくる。しかし、ダブリンへ旅立ったマロリーを非情な罠が待ち受けていた…。

■感想
女スパイが男たちをバッタバッタとなぎ倒していく。恋人に裏切られ、仲間に裏切られたとしても、ただひたすら自分を守るために敵を倒す。新パートナーとなった凄腕スパイも、結局はマロリーを始末するために雇われた人物とわかると、マロリーはあっさり敵を打ち倒していく。

さらに元恋人のケネスに対しては、地の果てまで追いかけるほどの執念だ。マロリーを演じるジーナ・カラーノが総合格闘家なので、格闘アクションがすばらしいのは当然として、演技もそれなりにできているのがすばらしい。

内容は大したことはない。女スパイが依頼をこなすうちに、様々な依頼の中で、仲間と思っていた者に裏切られ、自分の命が危険にさらされ、さらには仲間から狙われるというパターンだ。真の黒幕を探すマロリーと、マロリーを始末しようと画策する組織。

マロリーがあまりに強力なため、どんな優秀なスパイであろうが、すべてマロリーに返り討ちにあってしまう。定番的流れなのかもしれない。が、ある意味スパイ物として安心して見ることができる。

元恋人ケネスを含め、それなりに個性的なキャラクターは登場するのだが、すべてはマロリーの引き立て役でしかない。マロリーの父親も良い味を出していたが、マロリーの暗闇から圧倒的な格闘術で男たちを倒していく姿は鳥肌ものだ。

作品としての印象は少ない。が、マロリーの動きは頭にこびりついている。特に新パートナーの男とのホテル内での戦いは、狭い中でのハイスピードな攻防がすばらしすぎる。内容よりも、俳優の格闘術に目がいってしまう作品だ。

万人におすすめできるかというと、そうではない作品だ。



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