アフロ田中


 2017.11.26      原作どおりしょうもない映画だ 【アフロ田中】

                     
アフロ田中 スペシャル・プライス[DVD]
評価:3

■ヒトコト感想
原作マンガは読んだことがある。くだらなさがどちらかというと昔の「稲中卓球部」のような印象があった。そんなアフロ田中が映画化されるとなると、どの部分を?という疑問があった。髪がアフロで女にモテない田中と、似たり寄ったりの同級生たちとダラダラするのがマンガの魅力だったのだが…。

映画は仲間の結婚式に向け彼女を連れてくる約束を守るため、急遽彼女作りを頑張るという流れとなっている。佐々木希演じる亜矢が偶然隣に引っ越してくるが、あまりに美しいため自分にどうこうできるはずがないと思い込んでしまう。基本はモテない田中のゴタゴタを面白おかしく描いているといった感じだ。

■ストーリー
まだ見ぬ彼女を探し求める妄想男子、間違えまくりの奮闘記。強烈な天然パーマでこの世に産まれ落ちた田中広。24歳になった今も彼女は出来ず、日々をなんとなく過ごしていた。そんな時、学生時代からのダメ仲間大沢、岡本、村田、井上のうち、井上が婚するとの知らせが舞い込む。驚きと共に田中が思い出した“誰かが結婚する時、それぞれの彼女を連れていこう"というモテない男ならではの悲しい約束。

「やばい…、これは早急に彼女を作らねば!」そんな田中の前に、お隣に引越してきた加藤亜矢が現れた!「あんなのどうこうできるはずないだろ!」激しくあふれ出す好意(と性欲)をおさえられない田中。果たしてXデー(ただの友達の結婚式)までに彼女を作ることができるのか!?

■感想
田中とその仲間たちが働いていることから、高校を卒業したアフロ田中が描かれている。マンガでいうと中盤だろう。日々、何の目的もなくだらだらと過ごす田中。そのダラダラ感がちょっとした面白さでもあったのだが…。

本作では仲間の井上の結婚式に彼女を連れてくる約束をしたことからスタートする。マンガのいちエピソードを切り取ったような感じだ。それぞれのキャラクター紹介が特にされることもなく進んでいく。井上の結婚相手であるロボの面白さもほとんど説明されることがない。

キャラクターの面白さがわからないまま、田中を中心に描かれると、田中が単に変な奴というイメージしかない。暗く自己中で勝手に妄想するやばいやつ。井上や大沢のやばさや岡本の変な部分などがいっさい説明されていない。

アフロの田中が佐々木希が演じる亜矢を彼女にしようなんてのは夢を見すぎている、なんて流となっている。このパターンだと、逆に亜矢の方が実は田中に恋心を抱いていたり…。定番的だが田中がただの変な人でしかないのが残念だ。

俳優たちの演技はよい。田中も原作の雰囲気はでているし、仕事仲間たちのけだるい感じもよい。アフロ田中に限って恋愛がうまくいきハッピーエンドなんてのはありえないのだが、かすかにそんな結末を期待してしまったり…。

基本は原作マンガを読んだことのある人が対象だろう。未読の場合はもしかしたらアフロ田中の良さがいっさい感じ取れないかもしれない。しょうもない映画だというのは間違いないのだが、そのしょうもない感じがアフロ田中の良い部分なのかもしれない。

マンガファンからのバッシングもありえるだろう。



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