MIA-ミア


 2017.2.26      か弱い小娘が復讐する 【MIA-ミア】

                     
評価:2.5

■ヒトコト感想
両親を殺された娘がその復讐のため暗殺者となる。どこかで聞いたことのあるパターンだが、本作ではそこまで本格的な暗殺者になるわけではない。両親を殺されたミアがMI6にちょっと鍛えられる程度のため、そこまで圧倒的な暗殺能力はない。基本はか弱い小娘なので、成人男性が襲い掛かってくると立ち向かうことはできない。

本作の場合、復讐よりもミアの実の父親や中東とMI6の駆け引き、そしてすべてを裏で操っていた者の存在がポイントだろう。ミアの両親がテロリストたちに狙われた原因は何なのか?ミアの両親を殺したのは何者なのか?そして、今まで味方だと思っていた者が実は敵だったりと、定番的な流れではあるが、二転三転する流れがある。

■ストーリー
テロリストに両親を殺害された少女が暗殺者となり、復讐を果たしていく姿を描く。イギリスの名門大学に通うミアは、ある晩突如テロリストに自宅を襲撃され…。

■感想
昨今の中東での欧米に対する反発を物語に盛り込んだ作品だ。中東で罪のない人々が欧米の爆撃により死亡する。MI6のスパイと思われる人物を追いかけるテロリストたち。時はたち、ミアは何不自由ない生活を送っていたはずが、突然何者かに襲われることになる。

襲ってきたのは中東のテロリストで、過去の爆撃のスパイを見つけ出し始末するために派遣された者たちだった。このあたりの執念深さと、過去のしがらみにより現在の幸せな生活がもろく崩れ去る部分が描かれている。

両親を殺害されたミアはMI6に助けられ、事情を知らされる。ここで、ミアの本当の父親の存在が明らかとなる。実はテロリストの親玉がミアの本当の父親で、ミアを取り戻そうと躍起になっているという。そこから物語は二転三転してくる。

テロリストが悪でMI6が善という図式が出来上がっているが、テロリストの親玉とミアが出会うと、そこで大きな変化がおとずれることになる。今までとは180度善悪がいれ変わる。そして、その結果として、ミアは新たな勢力から狙われることになる。

ミアは復讐のためMI6から鍛えられるのだが、それは当然ながら時間をかけてのものではない。そのため、ミアの暗殺者としての力はほぼないに等しい。そんな状況ではあるが、ミアは迫りくる敵たちに対して適切に対応し、また真の悪玉を見つけ出し、仲間と協力して危機を脱している。

ミアの復讐劇というイメージはない。中東のテロリストとMI6の駆け引きの中に巻き込まれた形というのが正しいのだろう。アクションとしての見どころよりも、少女がテロリストたちと果敢に戦う姿が見どころかもしれない。

裏で糸を引いていた真の親玉は、とんでもない悪人だ。



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