ウォンテッド


 2014.9.5      超長距離からの射撃 【ウォンテッド】  HOME

                     
評価:3

■ヒトコト感想
心拍数が瞬間的に高くなると、特殊な能力をはっきする者たちがいる。冒頭、殺し屋たちの戦いに度肝を抜かれた。廊下を助走し、走りだし高層ビルの窓から遠く離れたビルまでジャンプしながら、周りに銃弾を放つ。かと思うと、ビルの屋上に立った男に対して、はるか遠くからライフルで狙い撃つ。信じられない距離からの射撃描写は強烈だ。

弾丸も特殊で、ロケットのように何段階か変化し、目標に向かっていく。そんな世界に突然入り込んだウェスリーは戸惑いながら、殺し屋の腕を磨いていく。拳銃から飛び出した弾丸を曲げる特殊能力がメインなのだが、組織の特殊さもさることながら、組織のメンバーが胡散臭い。この悪人顔のキャラたちが仲間かと思いきや、やはり最後にどんでん返しが待っている。

■ストーリー

人生にウンザリしていた平凡な若者ウェスリーが、世界の秩序を守る暗殺組織の王位継承者として眠っていた力を覚醒させ、一流の暗殺者へと変貌を遂げていくのだが…。

■感想
うだつの上がらない人生をすごしていたウェズリーが、突然、スカウトされ殺し屋の一味となる。理由は父親を殺せる存在だからと、突貫で殺し屋技術を教え込まれる。全体的にマンガ的だ。映像のインパクトはすばらしい。目標の前に障害物があったとしても、それを避けて目標物に当てる技術。

どれだけ訓練で体がボロボロになろうとも、一晩浸かれば、瞬く間に体が回復する蝋のような浴槽。そして、細かい糸で織られた布に予言された、殺すべき存在。あまりにマンガ的すぎる展開に、うんざりする人は、あまり楽しめないだろう。

ウェスリーは成長し殺しの技術を高めていくと、最終ターゲットである父親を仕留めようとする。お決まり通り、アンジェリーナ・ジョリーとコンビを組み、仕事をこなしていく。アクロバティックな殺しあり、弾丸を曲げての殺しありと、今までの特訓が活かされている流れだ。

うだつの上がらないダメ人間が、自分の才能に開花し、仕事としては、それほど褒められたものではないが、それでも自分の生きる場所を見つける。確かに強烈なインパクトはあるが、アクションを楽しめないと辛いかもしれない。

悪人顔の仲間たちに違和感をおぼえつつ、その答えがラストに明らかとなる。やはり仲間と思っていた者たちは、最終的に敵対することになる。諸悪の根源を倒すために、ウェスリーはひとり戦いに挑む。そして最後の最後には、目的を達成する。

冒頭に登場した衝撃的映像が、ラストでも登場してくる。親子ともども、強烈な暗殺技術を持っている。マンガ的で、諸悪の根源が二転三転する物語だ。終わってみれば妙なさわやかさもあり、なんだか、すっきりとした終わり方であることは間違いない。

特殊な暗殺技術は、映像的に面白い。



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