タイムライン


 2014.4.10    タイムパラドクスを無視 【タイムライン】  HOME

                     
評価:3

■ヒトコト感想
14世紀のフランスへタイムスリップする。そのきっかけというのが、遺跡発掘作業で現在にいるはずの人間の持ち物が、14世紀の遺跡から発見されたことだ。タイムパラドックスのことを真剣に考えると頭の中が混乱してしまうので、この際、考えないことにした。発掘した遺跡に男女のペアの遺跡があり、男には片耳がない。これが実は、のちに大きな意味があることに気づくのだが…。

もし、現代での行動が少しでも変わっていたら、その遺跡は消えるのか?なんていうことをどうしても考えてしまう。14世紀のフランスの歴史に詳しければなお楽しめる作品であることは間違いない。ハイテク機器で過去へ行き、過去では非常にローテクな戦いをする。この対比もみどころのひとつか?

■ストーリー

14世紀のフランスへ物体を送ってしまう転送装置によって、過去に取り残された考古学の教授。息子や教え子、装置を開発したハイテク企業の社員らが、彼を連れ戻すために14世紀へ向かう。タイムリミットは、わずか6時間。しかし、行った先は英仏百年戦争のさなかで、その間に転送装置も故障してしまう…。

■感想
FAXで遠隔地に情報を送信するように、人を遠隔地に転送する。そんな夢のマシンを使うと、なぜか14世紀のフランスへとタイムスリップしてしまう。特徴的なのは、仕組みとして、過去に影響を与えた場合、それがそのまま現在にも影響するということだ。にもかかわらず、戦争中のフランスに、当時ではまだ存在しなかった火薬を提供したりと、作中でも警告されているが、歴史を変えるようなことを平気でやっている。その結果、現在にどのような影響があるかというと…。そのあたり、なんの影響もないように描かれている。

14世紀のフランスに紛れ込んだ現代人。このあたりの歴史に詳しくないので、フランスのお姫様がどうなっただとか、難攻不落の城がどうなったなどと言われてもイマイチぴんとこない。これが日本の戦国時代だとしたら、割と理解でき、歴史の転換点を楽しめたのだろう。

ある意味、結末を知る現代人がいることで、歴史のIFを描いているのだろう。中世ヨーロッパの戦いを満喫できるのだが、序盤でむちゃくちゃな展開がある。さすがに手投げ弾を持ち込むのは違反だろう。どうせなら、マシンガンなんかを持ち込んで、戦国自衛隊風になればと思ったりもした。

一歩間違えれば、ヨーロッパ版戦国自衛隊になりかねないが、本作はとりあえず現代の物を持ち込まないということになっている。歴史を知る者が過去に行く時点で、過去に大きな影響を与えていると思うのだが、そのあたりはこだわるべきところではない。

現代人が14世紀にタイムスリップし、フランスのお姫様に恋をする。そして、現代人は帰らなければならない。定番的な流れだが、本作のすごいところは、帰らないパターンだということだ。歴史に影響を与えまくりだ。

戦国自衛隊風になったらなったで、面白いような気がした。



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