るろうに剣心


 2014.8.20      素早すぎて目が回る 【るろうに剣心】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
原作は週刊少年ジャンプで読んでいた。まさか実写版で映画化されるとは当時は想像もしなかったが、思ったよりも原作のイメージを崩していない。全体的に当然ながらマンガ的ではあるが、動きのすばやさや、アクロバティックな戦いは見ていて目が離せない。キャラを演じている俳優陣も豪華で、力の入れようがよくわかる。

すでに大昔に原作を読んだので、内容を忘れていたが、本作を見ていくうちに自然と思いだすことができた。剣心や左之助はすぐに思い出せたが、鵜堂刃衛などは、「ああ、いたなぁ~」といった感じだ。マンガの魅力を損なうことなく、強烈なインパクトを残す映像はすばらしい。あまりのスピードに目が追いつかない感じだ。

■ストーリー

今から約140年前――動乱の幕末。最強の暗殺者と恐れられ、<人斬り抜刀斎>と呼ばれた男がいた。神より速く、修羅より強い、維新の志士。一対多数の戦いを得意とし、剣を抜いたら最後、生き残る者はいない。戦いが終わり、明治という新しい時代が訪れ、抜刀斎は姿を消した。「最強」の伝説だけを残して――。

あれから10年、いまだ乱れた世に現れた、ひとりの男。斬れない刀=逆刃刀で人を助ける、流浪人・緋村剣心。もう決して人は殺さない<不殺(ころさず)の誓い>を立てた抜刀斎だった。大切な人たちが平和に暮らせる時代を作るため、いま剣心の真の戦いが始まる――!

■感想
マンガ原作なので、キャラが個性的なのは当然だが、それらを余すことなく映像化し、キャラとして生き生きと表現しているのはすばらしい。原作をかなり凝縮した物語だが、過不足なくストーリーが描かれている。どことなく、大河ドラマの龍馬伝に雰囲気が似ていると思ったら、監督が同じらしい。

豪華な俳優たちと、少し前の作品とはいえ、人気漫画作品が原作となれば、ある程度ヒットは確実視されていたのだろう。ただ、コアな原作ファンからどのような評判なのかは不明だ。自分が見る限り、特別原作のイメージを崩しているようには感じなかった。

本作のすさまじさは、そのスピードだ。剣心の身軽さもさることながら、戦いのスピードが段違いだ。そのため、アクションシーンには目が釘付けになってしまう。大人数対剣心の対決は、剣心のスピードの速さに目がついていかない。

外印と剣心の戦いは、剣さばきが早すぎて目が回るほどだ。武田観柳役の香川照之はいつもどおり、嫌らしい役をやらせたら右にでるものはいない。善悪がはっきりしており、ストーリーもわかりやすいので、原作を知らない人でもすんなり物語に入っていけるだろう。

マンガ的展開が苦手な人にはつらいかもしれないが、そうでない人ならば誰もが楽しめる展開だろう。勧善懲悪で、剣心が人を殺すことに嫌気がさし、不殺(ころさず)の誓いを立てる。幕末に興味がある人も楽しめるかもしれない。

本作に登場するのは、実在の人物をモチーフにしたキャラだからだ。マンガ原作と毛嫌いする人もいるかもしれないが、本作のアクションシーンは必見だ。不自然にマンガ的でなく、違和感なく実写化していることがすばらしい。

スピード感ある戦いは、すごいとしか言いようがない。


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