ハンナ


 2014.5.7     無垢な少女の暗殺者 【ハンナ】  HOME

                     
評価:3

■ヒトコト感想
人里離れた山奥で父親に暗殺者として育てられたハンナ。驚異の身体能力と判断力で窮地を乗り越える。父親と別れ、追われる身となったハンナが追っ手を次々と倒しながら父親と合流するためベルリンへ向かう。可愛らしい見た目から想像できない激しいアクション。

世間知らずで、電気やテレビに驚くハンナ。かと思えば、人体に関する知識は豊富で、若者離れした考え方を持つ。当然、一般人と接する際の戸惑いや、追っ手から逃げるアクションがメインとなる。ハンナの生い立ちも含め、父親との関係や強烈な個性を放つ追っ手の存在など、見るべき部分は多数ある。なにより、可愛らしい少女が、冷静な暗殺者というのが一番の衝撃だ。

■ストーリー

暗殺者として育てられたハンナ。驚愕の身体能力と判断力で確実に殺す。その誕生の裏に隠された恐るべき秘密とは! ?元CIA工作員の父とフィンランドの山奥で人知れず暮らし、並外れた格闘テクニックを叩き込まれたハンナ。愛らしい外見に反し、痛みを知らず感情をもたないまま16歳にまで成長したハンナの戦闘能力はいつしか父を超え、ついに外の世界へ旅立つ日が来た。

■感想
可愛らしい少女が実は脅威の身体能力を持つ暗殺者だった。山奥で父親と二人暮らしのハンナが文明世界へ降り立つ。となると、まず最初は文明に驚くことになる。このあたり、定番的だがハンナには父親から仕込まれた知識があるため、それほど驚きはない。

ただ、迫りくる追っ手に対しては容赦なく、無垢な子供の表情をしたかと思うと、次の瞬間には、ターゲットの首が180°回転している。一瞬のスピードと、軽やかな身のこなしは父親すら凌駕する。ハンナのキャラの強烈さがなにより印象に残っている。

ハンナとその父親を執拗に追いかける組織がある。ヒステリックな女指揮官役のケイト・ブランシェットが強烈だ。神経質そうな表情と、冷酷非道な語り口。そのほか、ハンナを追いかける者たちは個性豊かだ。オカマの暗殺者なんてのは、イメージと違うが、残酷さがより際立つような感じだ。

それらの追っ手たちも、ハンナとその父親によって倒されていく。メインは当然、ハンナなのだが、父親も負けず劣らずその力を示している。それにしても、ケイト・ブランシェットの眉間にしわを寄せた表情は恐ろしすぎる。

世間知らずのはずのハンナが、父親の正体を調べるため、いきなりパソコンの操作をし始めたのは少し興ざめだ。テレビすら知らないハンナが、いきなりパソコンを操作しインターネットで父親の名前を検索などできるだろうか。

父親からは暗殺に関する知識だけ詰め込まれているという前提が、いつの間にか崩れている。男とキスするときでさえ、キスで使う顔の筋肉を説明するようなズレた感覚の持ち主が、あっという間に世間に慣れてしまっている。逃走途中に出会った旅行中の家族の影響ということにしておこう。

ハンナの、見た目からは想像できない激しいアクションが見どころだ。



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