2014.10.29 下ネタ満載ユーモアミステリー 【ハングオーバー】 HOME
評価:3
■ヒトコト感想
独身最後の夜を満喫したはずが、目が覚めるとホテルのスィートには、赤ちゃんとトラがいた。そして、二日酔いで記憶がなくなっていた。ある意味ミステリーだ。新郎が消え、代わりに赤ちゃんやトラが部屋にいる。昨夜何が起こったのかは誰も覚えていない。記憶探しと新郎探しの旅にでる3人。設定の面白さと、何よりキャラクターがすばらしい。
下品な下ネタを連発しているが、それすらも心地よく感じてくる。夜中に病院へ行った痕跡があり、あげくのはてには結婚までしていた。むちゃくちゃで何が起こったのかまったく想像がつかないだけに、先が気になってしまう。結婚式当日になり、どうにか新郎を探し出すことに成功し…。この流れがすばらしく面白い。
■ストーリー
結婚式を2日後に控え、新郎のダグは独身最後の夜を満喫すべく、友人たちとラスベガスの高級ホテルのスイートで散々バカ騒ぎをして楽しんだ。しかし翌朝二日酔いから目覚めると、部屋は荒れ新郎の姿は消えていた。一体彼らに何が起きたのか
■感想
独身最後の夜にはしゃぎすぎたため、目が覚めると二日酔いで何も覚えていない。ホテルの部屋には赤ちゃんやトラがいる。何がなんだかわからないまま、結婚式を控えた新郎を探すのだが…。独身最後の夜をベガスで過ごすなんてのは定番かもしれない。そこではしゃぎすぎたとしても限度がある。
本作はその限度を超え、なおかつ皆が記憶をなくしているというのがすごい。イケメン妻帯者と、彼女がビッチな歯医者、そして、小太りな義理の弟。新郎と共に最後の夜を楽しむメンバーが個性的で面白い。特に小太りの男が最高に下品で面白い。
全編にわたって下ネタ全開だ。あらゆる下ネタを出し尽くしたかと思いきや、さらに上がある。昨夜の記憶をたどるうちに、歯科医が一時の気の迷いから結婚式を挙げていたり、イケメン男が病院で手術を受けていたりと、一夜の行動にしては盛りだくさんすぎる。さらには、トラをどこからか連れてきたりも…。
記憶をたどるには、はちゃめちゃすぎる状況でありながら、なぜか希望を捨てず新郎を探し続ける者たち。大事な車をボロボロにされたり、トランクから裸の中国人がでてきたりと、観衆の想像の斜め上をいく展開がすばらしい。
結局のところ昨夜、何があったのかは詳細にはわからない。エンドロールで昨夜の写真がひたすら写しだされ、状況はかすかに想像できる。下品で下ネタだらけで信じられないような状況でありながら、強烈な爽快感がある。
激しい二日酔いや、ありえないはしゃぎっぷりの結末として、しっかりと結婚式に新郎を送り届けるのがすばらしい。記憶をなくす恐怖と、常識では考えられない状況が、本作を特殊な面白さで包んでいる。ここまで激しくはしゃげるのが、なんだか少しうらやましくなってくるほどだ。
ホテルの部屋で目を覚ました瞬間の状況は、すさまじく面白い。
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