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 2014.8.26      タクシー運転手との攻防 【ゲットバック】  HOME

                     
評価:3

■ヒトコト感想
昔はプロフェッショナルな銀行強盗集団だったチームが、ひとつのミスにより、リーダーであるウィルが捕まり、チームがバラバラになる。8年後にウィルが出所した時には、それぞれが悲惨な人生を送っていた。ウィル中心で描かれる本作。ウィルが服役中にチームメンバーに何が起こったのか、語られてはいるが、あまりの没落っぷりに驚いてしまう。

ウィルが出所すると、ウィルが捕まる元となった事件で手に入れた金をどこかに隠しているのではないかと、FBIや元仲間たちにウィルは狙われることになる。娘が誘拐され、それを追いかけるウィルなのだが、全体としてIT機器を駆使した流れが秀逸だ。相手を出し抜き、また出し抜かれる。騙し騙されの世界だ。

■ストーリー

ニコラス・ケイジ主演による犯罪アクション。銀行強盗の罪で服役していたウィルは出所したその足で娘・アリソンの下に向かうが、父親を許せない彼女は立ち去ってしまう。その直後、突然掛かってきた電話の相手から「娘を誘拐した」と告げられ…。

■感想
タクシーの荷台に押し込まれた娘を助け出すために奔走するウィル。FBIにも追われ、元仲間たちからの協力も得られず右往左往する。FBIとウィルの交渉が秀逸だ。過去、散々ウィルに騙されてきたFBIだけに、ウィルが、昔の仲間に娘が誘拐されたと言っても信じてもらえない。

そればかりか、隠した金をとりだすのでは?と疑われる始末。FBIに追われつつ、昔の仲間を追跡する手段として、ウィルはかなり無茶な方法をとる。FBIの内部に先入し、PCで情報を得たり…。本作のFBIはなんだかやけに間抜けに見えてしまう。

ウィルの追跡劇は、タクシーのGPSによる追跡など、様々な手段が用いられている。娘を助け出すために、ウィルは金を集めることにするのだが…。そこでもとんでもなく大掛かりな仕掛けが登場してくる。つい最近まで服役していたとは思えないほど、あざやかに準備をすすめ、金を奪取してしまう。

このあたり、さすがにできすぎだと思えるが、もはやこの段階では気にならなくなってくる。ウィルの超絶的な頭脳とアクションにより、すべてが吹き飛んでいる。

ラストはいかにもハリウッドらしい小粋な結末だ。FBIに尾行されていると知りながら、手に入れた金を海に捨てようとする。それは…。都合の良すぎる展開だが、観衆はハッピーエンドを求めているので、これで良いのだろう。

強烈なインパクトはないが、タクシーの追跡劇と、FBIとの化かし合い。そして、目的を達成するためには、どれほど無茶なことでもやり遂げてしまうウィルの破天荒さにしびれる。予定調和的なラストも、期待通りと言えばそうなので、文句はない。

ニコラス・ケイジのアクションは、なぜか少しだけ笑えてしまう。



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