新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 Air/まごころを君に TV版


 2014.9.8      あえて難解に 【新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 Air/まごころを君に TV版】  HOME

                     
評価:3

■ヒトコト感想
20年近く前のアニメではあるが、いまだに話題になるのがすごい。TV版ということで、純粋な劇場版とは違うのだが、どこが違うかというと…。実写映像が問題になったのだろうか、どうもその部分が黒画面にタイトルのみで音声が流れるという状態になっている。

まぁ、それは良いとして、今見てもよくわからない。当時は、散々謎についてあれこれ推測された状態で本作が上映しされたので、その期待に応えるために、あえて難解にしているようにしか思えない。もっとシンプルに、誰もが求める結末にできたのだろうが、あえて観衆を裏切るような展開にしている。それが話題となり、今に続いているのだろうが…。

■ストーリー

一大ブームとなったSFアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』劇場版。真のラストを描く『AIR/まごころを、君に』をTTV版として放映。

■感想
もう、ブームから20年近く経つのかと驚いた。にもかかわらず、総集編にちょっと新規部分を追加したような作品が上映されるのはすさまじい。やはり、普通のアニメではないことは確かだ。使徒に襲われた地球を守るという単純な物語のはずが、人類補完計画という謎の計画により、ラストはとんでもないことになっている。

結局のところ、人類はお互いの垣根をなくし、ひとつになるというむちゃくちゃなオチなのだが…。観衆を断罪するような流れも含まれており、今見ても衝撃的作品であることは間違いない。

単純なロボットアニメとして、エヴァンゲリオンが使徒を倒し、最後はゼーレが用意した汎用型エヴァンゲリオンたちと闘い、傷つきながらも敵を倒す、なんていうことを想定するのが普通だろう。普通を飛び越えた、強烈なインパクトのある作品だ。

広げに広げた風呂敷をたたむことができないため、わけのわからない専門用語を並べて、観衆を煙に巻く、それが本作なのかもしれない。これがたまらないという人もいるだろう。一般受けはしないだろうが、通ぶりたい人には受けるだろう。

新劇場版の最新作もそのうち見ることになるのだろうが、わかりやすいオチを期待したい。本作をリアルタイムに多感な時期に見ていたら、何かを感じていたのだろうか。ラスト間近では「世界は皆兄弟」を思わせる曲が流れ、変な感動を引き起こす。

バックに流れる曲と映像がいまいちマッチしないが、雰囲気に飲まれてしまう。そして、最後の最後に「気持ち悪い」と吐き捨てるようにアスカが口にするのは、エヴァファンになんらかのトラウマを与えるような気がした。

それにしても、こんな特殊な作品が流行るというのも、どうなのだろうか。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp