ダーク・シャドウ


 2014.9.2      現代に蘇るヴァンパイア 【ダーク・シャドウ】  HOME

                     
評価:3

■ヒトコト感想
ジョニー・デップは悪魔的扮装のキャラの印象が強い。当然ながら、本作もいつものジョニー・デップ風だ。ついつい、どこかで見たことあると感じてしまう。本作では、現代に蘇ったヴァンパイアという設定で、自分の子孫たちが没落させたコリンズ家を復興させようと奮闘する物語だ。ヴァンパイアとしての特殊能力で催眠術を使い、瞬く間にコリンズ家の事業を軌道にのせる。

蘇ったヴァンパイアが現代に困惑するのはありがちなパターンだ。周りもバーナバスがヴァンパイアと知らずに接するだけに、チグハグな部分が面白い。バーナバス以外のメンツも当然ながら濃いキャラ揃いだ。これらの強烈なキャラクターたちと、バーナバスのへんてこなやり取りが見ものかもしれない。

■ストーリー

時は1972年。200年の眠りから、ヴァンパイアとして目を覚ましたバーナバス・コリンズ。かつては繁栄を誇った名家にもかかわらず、没落してしまった末裔たちに、一家の復興を心に誓う。しかし、200年の間に世の中はすっかり様変わりし、何をやってもズレまくり。果たして没落した一家の繁栄を取り戻せるのか

■感想
現代に蘇ったヴァンパイア。となると無敵の能力があるかと思いきや、バーナバスを邪魔する存在がある。それが、バーナバスをヴァンパイアにした魔女だ。過去の遺恨を現代にまで持ち込み、コリンズ家のライバル企業として魔女が存在する。

元々は恋愛のゴタゴタから始まった物語のはずが、魔物同士の激しい戦いへと変化していく。バーナバスのとぼけた行動が面白い。本人は真面目なのだが、現代では、どうにもズレた行動に思えてしまう。

現代のコリンズ家の面々は、かなり癖がある。濃いメイクで彩られた面々。バーナバスだけでなく、その他のコリンズ家の者たちも、実は化け物なのでは?と思ってしまう。コリンズ家のビッチと呼ばれた娘が実は狼女だったり、なんだかめちゃくちゃだが面白い

家族のあり方について、少しだけ教訓めいたことまで描いている本作。ヴァンパイアとして、ヒッピーたちを殺して血を吸いながらも、家族の大切さを説くのは矛盾のようだが…。なんだかわからないが、妙な説得力がある。

監督はティム・バートン。主演はジョニー・デップなので、いつもの雰囲気だ。もはやこのコンビだとある程度雰囲気は想定できてしまう。特殊メイクに近い濃いメイクに包まれ、半コメディな魔物の世界。この手の作品が好きな人にはたまらないだろう。

現代に蘇ったヴァンパイアの、ズレた行動を楽しむのは当然のこととして、ちょっとした恋模様と、それが究極までに高まった上での激しい戦いというのは、変な貫禄がある。ティム・バートンだからこそできる世界観なのだろう。

皆の期待を裏切らない流れであることは間違いない。



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