コネクティッド


 2014.10.26      偶然通じた電話から 【コネクティッド】  HOME

                     
評価:3

■ヒトコト感想
見知らぬ男たちに誘拐されたグレイスは、壊された携帯電話を自分で修理し、見ず知らずの男、アボンに助けを求める。グレイスの、相手がわからないまま微かな繋がりを頼りに助けを求める姿は、緊迫感にあふれ、切羽詰まった状況からかなり強引に思えてくる。アボンとしたら、一方的に助けてと言われ、自分の予定を無視して行動に移すのは勇気がいることだろう。

その後、明らかに悪者と思われる黒ずくめの男たちが、実はインターポールだったりと、驚きの要素はある。左遷された警官とアボンのみが真実を見つけ出そうと右往左往する。激しいカーアクションと普通のサラリーマンがヒーローになる過程が興味深い。指名手配にまでなって助ける勢いがすばらしい。

■ストーリー

グレイスはロボット設計士でシングルマザー。突然見知らぬ男たちに誘拐、監禁される。何故誘拐されたのか?娘と自分の命を脅かされる恐怖の中、粉々に壊された電話回線を懸命に修復し助けを求める。奇跡的に電話が繋がり、出たのは息子を見送りに空港に向かう最中のアボン。

「もしもし、助けてください!電話を切らないで!」たった1台の携帯電話だけでつながった、グレイスとアボン。グレイスが頼れるのは、この通話だけ。ただし、アボンはヒーローでも警察でも何でもない、普通のサラリーマン。やむなく、助けると約束するが、その懸命さが新たな危機を呼び起こす。

誘拐犯人の狙いは?警察を巻き込んでの捜索は思いも寄らない“ある秘密”を呼び起こす。果たしてアボンはグレイズ親子を助けられるのか?自分の息子に逢えるのか。絶体絶命の危機連発!予測不可能な最悪の展開が2人を待ち受ける!!この電話だけが最後の頼み。絶対に切れない―。

■感想
誘拐されたグレイスは、破壊された携帯電話で奇跡的に通話できたアボンとの繋がりがすべてだった。中盤までは、グレイスからの電話を受けたアボンが、半信半疑ながらグレイスの言うことを聞くことがメインとなる。

電話口からは、監禁描写が流れてくる。それを聞き、信じたとしても、自らが行動するのはかなり勇気のいることだ。お決まりどおり、アボンは子供との約束に後ろ髪惹かれながらも、グレイスを助け出そうとする。激しいカーアクションで悪者たちからグレイスの娘を守ろうとする。序盤は、すばらしいアクションが目白押しとなる。

中盤から後半にかけて、グレイスが誘拐された理由が明かされる。そこで明らかとなる衝撃的事実。黒服にサングラスという明らかに怪しげな風貌の男たちが、実はインターポールだということが判明すると、観衆はどちらが善でどちらが悪かわからなくなる。

アボンと共にグレイスを助け出そうとする、左遷された警官がひとりこっそりと動き出す。インターポール、アボン、そして警察と複数の人や組織により何がなんだかわからない状態となる。アクションに紛れているが、インターポールの極悪度はすさまじい。

アボンの頼りなさげな表情が良い。弱弱しい表情をしながら、インターポールのボスに対して強気に取引をもちかける。ストーリー的にアボンたちが勝つのはわかりきっているが、どのような過程を経て決着がつくのかがポイントだ。

絶体絶命と思われたインターポールたちが、逆転し、絶望の淵に立たされたアボンに救世主が登場する。二転三転する流れにドキドキし、激しいアクションと安心できる結末がすばらしい。ただのサラリーマンがヒーローになるにしてはできすぎているが、最後にボロボロになりながら奇跡を起こす姿は感動すら覚えてしまう。

意外な良作かもしれない。



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