アナライズ・ユー


 2014.6.6     マフィア顔だけに面白い 【アナライズ・ユー】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
前作は見ていない。見ていた方が楽しめたのだろうが、本作単品でも十分に楽しめる。マフィアのボス役をロバート・デ・ニーロが演じるのだが、その顔がすでにマフィアだ。足を洗うために、堅気の仕事に挑戦するシーンは、まさに本作の面白さが凝縮されている。マフィア顔の男が偉そうな態度で自動車のセールスマンをやる。

そのほか、多種多様な職業につくが、当然うまくいくわけもない。それでも、やけに偉そうなのが良い。セラピストのベンが知らず知らずのうちに、マフィアの仲間とされ、重大な犯罪に手を貸すことになる。堅気のベンが、敵対マフィアに対して強気にでるシーンは、まさに虐められっこが泣いたら強くなるパターンだ。

■ストーリー

刑期終了を間近に控えたマフィアのボス、ポールがノイローゼになり、元担当セラピストのベンは、彼を自宅に連れ帰り、治療にあたるはめに。再びポールに振り回されることになったベンの災難を描いた、ヒット作『アナライズ・ミー』の続編。

■感想
精神に異常があるふりをして刑務所をでるポール。またまた担当となるベン。足を洗わせようと真面目な仕事を紹介するベンと、とりあえずそれに挑戦するポールの姿が面白い。その存在だけでマフィア臭がプンプンするような男が、堅気の仕事などできるはずがない。

いつものロバート・デ・ニーロの横柄な態度のまま、自動車をセールスする。いちおうは仕事をしようとしているのだが、あきらかに無理がある。そのギャップが面白すぎる。客もマフィア風な男に接客されても戸惑うだけだろう。

ポールを元の業界へ戻そうとする勢力があり、重大な事件にポールを引き込もうとする。ベンの紹介で、映画製作のアドバイザー役となるポールだが、これがむちゃくちゃだが面白い。マフィアの雰囲気を映画としてどのように出すかのアドバイスなのだが、ポールの地を出した演技指導が、予想外にうけてしまう。

このあたり、今まで失敗続きだったポールだが(本人は気にしていない)、ポールが受け入れられたように見えるのが面白い。観衆はこれでは終わらないとわかっていながら、ポールのむちゃくちゃな演技指導を楽しむことになる。

ラストは、ベンとポールとその仲間たちが現金輸送車を襲うのだが…。定番的に素人のベンがあちこちを引っ掻き回す。絶体絶命のピンチになると、ベンが我を忘れて大活躍する。マフィアも真っ青な攻撃性を見せたかと思うと、その後は放心状態となる。

ポールが最後には改心したのか?それとも、また、ふりだけなのか。本心はよくわからないが、ベンとポールの関係が修復されたのは確かかもしれない。ロバート・デ・ニーロのステレオタイプなマフィアな表情が、すべてを物語っている。こんな男が、真面目に仕事をするだけで面白くなる。

配役によって成功は確実視されたのだろう。




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