2014.5.11 うつろいやすい人の心 【500日のサマー】 HOME
評価:3
■ヒトコト感想
トムの恋愛が成就し、崩壊するまでの500日を描いた本作。時系列的に入り混じりながら物語が進んでいく。経過日数の変化とふたりの関係の変化が面白い。特に、100日以前でのトムの浮かれようはすさまじい。高嶺の花と思われた女性に恋をし、思いが伝わり良い答えをもらう。何をしても楽しい時期。IKEAのショールームで夫婦ごっこをしたり、些細なことを存分に楽しむ二人。
それが300日以後になると、同じことをやっているはずなのに、サマーの反応は思わしくない。トムばかりが熱を上げ、サマーは初期であってもどこか冷めた雰囲気をかもしだす。トムの表情が良い。大人しめなイケメンだが、どこか弱弱しく草食系なだけに、トムがかわいそうに思えてくる。
■ストーリー
建築家を夢見つつ、グリーティングカード会社で働くトムは、ある日、秘書として入社してきたキュートなサマーに一目惚れしてしまう。トムは運命の恋を夢見る男の子、一方サマーは真実の愛なんて信じない女の子だった……。好きな音楽をきっかけに意気投合し、いいムードになった二人。
そんな中トムは、サマーに対して「彼氏はいるの?」と聞くと、サマーの答えはノーだった。恋愛と友情の間に果てしなく広がるグレーゾーン。人を好きになるって、どうしてこんなに楽しくて切ないんだろう。誰もがまた恋したくなる、二人の(500)日がはじまる!
■感想
美しい同僚に恋をするどこにでもいる普通の男。恋愛が始まり、なにもかもが楽しい時期。そして、相手の気持ちがよくわからず不安いなる時期。ハイテンションなトムの表情が、次第に陰鬱となり、最後にはサマーの馬鹿野郎と叫ぶ。恋愛に熱を上げる男のわかりやすい場面が目白押しだ。
そもそも恋のスタートが、高嶺の花に対するアタックなので、ダメ元だ。それが成功したならば、男の浮かれようはわかりやすい。夢のような幸せな毎日。退屈な仕事場にサマーという刺激が加えられ、仕事にやる気がでて思わぬ才能も開花する。いいことづくめだ。
100日まではラブラブのカップル模様を見せられるだけだ。ただ、物語として突如500日の映像が差し込まれたり、300日以後の場面になったり。幸せ絶頂のトムが、次の場面では眉間にしわを寄せ、ひとり思い悩んでいる。客観的に見ると非常に面白い。
たった100日の違いだけで、人の関係というのはこうも大きく変わるのだろうか。付き合った初期には、楽しくて仕方がない行動も、末期になればただのバカらしい行動に見えてしまう。恋は盲目とよく言うがトムもかなり盲目だろう。
トムとサマーの性格の違いというか、最初からトムばかりが熱を上げており、サマーはそれほどでもないという雰囲気はあった。トムばかりが未練たらしくサマーへの思いを引きずり、サマーは新たな恋をし、なんと結婚までしてしまう。
このあたり、男は過去の恋を「名前を付けて保存」するが、女は「上書き保存」する性格の違いだろうか。トムの優男風な見た目が憐れみを誘う。ただ、ウジウジと引きこもって終わりではなく、夢に向かって前向きになり、新たな恋を見つけ出すあたり、気持ちの良い終わり方だ。
トム役のジョゼフ・ゴードン=レヴィットが良い味をだしている。
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