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 2012.2.20  衝撃的な災害シーン 【ノウイング】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
数字が羅列された1枚の紙から始まる物語。数字の羅列を解析していくと意味のある数字となる。日付とそのときに起きた災害の被害者数。さらには場所を示す座標まで…。この謎の数字が判明したときの、なんともいえないドキドキ感というのはすさまじい。そして、サブリミナル的に登場する怪しげな人物たち。ただのミステリーなのか、それともオカルト系なのか、このあたりまではまったく想像がつかない。物語はハリウッド大作らしく、すばらしい映像によって災害の場面が描かれている。ここまで強烈に描く必要があるのかと思うほど緻密だ。特に列車事故の場面では、運転席の窓に血が飛び散る場面もあり鳥肌がたった。全体的に大味というか、ハリウッドらしい展開だが、映像はすばらしい。

■ストーリー

息子が持ち帰ったタイムカプセルに収められていた1枚の紙。そこに羅列された数字に興味を持ったジョンは、やがて奇妙な事実に行き当たる。目の前に迫りつつある、空前絶後の地球の異変。それが起こることを誰よりも早く知ってしまったなら、そしてそれが世界の終焉を意味するとしたら、あなたはいったいどう行動するだろうか?

■感想
1枚の紙を手にしてしまったばかりに、災害が事前にわかってしまう。そんなとき人はどうするのか。普通ならば災害にあわないように逃げるはずだが、本作の主人公は違う。進んで災害を止めようとする。そして、最後の数字の意味を知ってしまったとき、どうするのか。前半の流れからすると、どうにかして地球の滅亡を防ごうとするはずだが、あっさりと自分たちだけ助かろうとする。地球が滅亡すると知ったとき、人はどんな行動をとるのか。最後の日、市民が暴動を起こす中で、冷静な人びとだけが家族と抱き合うシーンは印象的だ。

前半部分は、なんらかのオカルト的な物語かと思ってしまう。それが、だんだんと地球の滅亡と、選ばれた者たちだけが生き残る世界という流れになる。数字の羅列から災害を探り当てる場面は鳥肌が立つ。そして、極めつけは災害のシーンだ。そこまでリアルに描く必要があるのかと思うほどリアルだ。人が炎に包まれ、逃げまどう人々を巨大な地下鉄が容赦なくひき殺していく。映像的なインパクトはすさまじく、ハリウッド的な力を感じずにはいられない。それは、ラストの地球滅亡の日の場面にもいえることだ。

前半から観衆をぐいぐいと引っ張る力はある。ただ、後半になるとなんとなく予想がつき、「あー、このパターンか」という思いがわいてくる。謎めいたままであれば面白いのかもしれないが、予想がついてくると、テンションは下がる。あとは、この先どのようなオチが待っているかということしかない。スーパーヒーロー的に何かで地球を救うのか、それとも…。インパクトのある映像を残してきた本作だけに、ラストもどんな強烈なものかと期待してしまう。まぁ、都合の良すぎる展開にならなかったのはよかったが、予想の範囲内のオチだった。

映像のすさまじいインパクトばかりが心に残っている。



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