ハンテッド


 2011.11.1  とてつもないサバイバル能力 【ハンテッド】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
元特殊部隊員のハラムの強烈なサバイバル能力と、ハラムの師であるLTとの野性味あふれる戦いが見所だ。部隊でのトラウマから森に潜む殺人鬼となり、人間を狩るハラム。ハラムに勝てるのは師であるLTだけ。警察やFBIでは捕まえることができないハラム。LTとの特殊な追いかけっこと、人をいかに効率的に殺すかという軍隊式の訓練に明け暮れたハラムの強烈な技にしびれてしまう。視界が開けない森の中ではもちろんのこと、近代化された都市でさえも、ハラムはうまく利用して逃げ回る。ナイフでの戦いを主としているのはわかるが、追い詰められたハラムが火を炊き、石からナイフを作る場面は驚いた。そんな手間をかける必要があるのか?まぁ、これがないとLTとの関係に意味がなくなるのだろう。

■ストーリー

コソボでの戦争体験がトラウマとなった元特殊部隊のハラムは、森に潜む殺人鬼と化していた。彼をつかまえることのできないFBIは、かつて部隊でハラムを指導したL.T.に追跡の協力を頼む。

■感想
ハラムの何を考えているかわからない無表情が恐ろしく、森の中でのサバイバル生活はすさまじい。銃を持ったハンターたちでさえ森に入ったハラムをしとめることはできない。神出鬼没感と、ハラムの師であるLTとの追いかけっこが秀逸だ。かすかな足跡や、自然を利用しながらの追跡。一人ハラムの危険性を認識し、いち早く動き出すLTはかっこよすぎる。すでに老人の域に達しているはずのLTが、実戦経験豊富なハラムに匹敵するというのは、見ていて楽しくなる。

FBIたちが必死に追いかけるが、ハラムはそれをあざ笑うように逃げ切ってしまう。森の中ではターザンのように木から木へ飛び移ったかと思うと、都市では下水道を駆使し、数々の罠をしかけ逃げ切ってしまう。圧巻なのは、追い詰められたハラムが、渋滞の中に車で強引に突っ込んでいくシーンだ。逃走者が渋滞に捕まれば、誰もがそこで終わりだと思うところを、強引に進んでいく。すさまじいまでのバイタリティというか、逃げるためにすべてを出し切るといった感が画面からあふれ出ている。

LTから学んだ自作ナイフを作るシーン。まぁ、サバイバルで武器がなければ石を削りだすというのはありだろう。それが、逃走中に武器がないからといって、突然ナイフを作るのには驚いた。火を炊いて鍛冶屋のように石からナイフを作る。ハラムのスキルならば、どこかその辺の民家に簡単に忍び込み、武器を手に入れられるのではないかと安易に思ってしまう。最後には手作りナイフでLTとの一騎打ちが待っているので、どうしても手作りナイフは外せなかったのだろう。

とてつもないサバイバル能力を有した男たちだ。



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