ドロップ


 2011.7.4  典型的ヤンキー映画 【ドロップ】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
品川庄司の品川が原作、監督をした作品。中身はどこにでもあるヤンキー映画でしかない。喧嘩して仲良くなり、ライバルと喧嘩をする。単純な内容なので、特別混乱することもなく、ストーリーを追いかけることができる。唯一の特徴を上げるとすれば、セリフに多少の変化があることと、俳優にお笑い芸人が多くでていることくらいか。少年マガジンに連載されているような、単純明快なヤンキー映画のため、ひたすらドタバタの喧嘩が繰り返される。面白さでいえば、まだクローズの方が喧嘩の描写にキレがあったような気がした。どことなく、喧嘩シーンをださく感じてしまうのは何故だろうか。ヤンキー映画が好きで好きでたまらない人は見ても良いだろう。

■ストーリー

不良に憧れて、私立の中学校から公立中学校に転校したヒロシ(成宮寛貴)は、さっそく不良たちに目をつけられ、河川敷に呼び出される。そこに待っていたのは、極悪非道なカリスマ不良の達也(水嶋ヒロ)だった。いきなり達也とタイマンを張ることになったヒロシ。あっさりと達也にぶちのめされてしまうが、ヒロシは不良グループの仲間入りを果たす ―。

■感想
原作との違いや、内容に特別な印象はない。演出として、マンガを意識したような作りになってはいるが、結局はただのヤンキー映画でしかない。ストーリーが単純で、ヤンキーマンガの王道をいっているので、その手の作品が好きな人にはたまらないだろう。新しい何かを本作に求めるのは辛いかもしれない。お笑い芸人が監督ということで、笑いの要素を付け加えようとしているのだろうが、いまいちハマっていない。セリフ廻しや、動きなどで変化をつけようとしているが、特別なインパクトはない。悪くはないが、どこにでもある普通のヤンキー映画といったところか。

何かといえばすぐに喧嘩がはじまる。映画としての非現実感を演出しようとしているのか、とんでもないことが当たり前に行われている。突き抜ければ笑いになるのだが、そこまで到達できなかった。同じようなヤンキー映画として思い浮かんだのはクローズだが、そっちの方がまだ喧嘩描写に対して見るべき部分があったような気がした。なんだろうか。ただ殴りあいを繰り返しているだけなのに、本作は退屈に感じ、クローズの方はそうは感じなかった。この違いが何なのか、見ている自分も良く分からなかった。

芸人監督として、第二作もメガホンをとったらしいが、そのデキはどうなのだろうか。本作は別に悪くもなく、特別良くもない。ごく普通のヤンキー映画という印象だ。ただ、映画の素人がいきなりメガホンをとったにしては、よくできていると言えるのだろう。一般人は、監督がどうだとかいうよりも、作品自体で評価するので、微妙かもしれない。二作目をまかされているということは、それなりに評価されているのだろう。原作が変われば、また変化していくのだろうか。

ヤンキー映画大好きな人は、見ても良いだろう。



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