ブタがいた教室


 2011.8.22  豚の生姜焼き定食? 【ブタがいた教室】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
食べるための子ブタを飼う。そんなことを小学生にやらせて何になるのか。という当たり前の大人がする反応をしてしまった。作中では子どもに、食べることの意味を考えさせるということで始まったようだが…。実話という衝撃と、到達する結末に困惑してしまう。子どもたちが名前をつけた子ブタが愛らしく、傍観者として見ても、残酷なイメージはぬぐいされない。あえて可愛がられている子ブタを食べようとすることに意味があるのか。大人はみなそう思うだろう。本作では子どもたちの自主性を重んじて、多数決により結末を決めているのだが…。子ブタを生かすか、殺すかという議論になるのは当然だろう。せめてブタでなく鳥だったら、と思うのは大人の勝手だろう。

■ストーリー

1990年に大阪の小学校で実際に行われ賛否両論を巻き起こした授業を映画化。新米教師の星先生は、ある大胆な授業を計画していた。それは、ブタを飼って大きくなったら、みんなで食べよう。生徒たちに生きているものを食べるという意味を考えさせるという目的で、1年間「食べる約束」で子ブタを飼い始めた。そして迎える卒業式。クラスを二つに分けた涙の激論の中、26人の生徒たちと星先生が最後に出した「答え」とは・・・

■感想
1年間世話をし、クラスの一員となった子ブタを、最後にどうするのか。食べるためという約束は、親しみがわけば関係なくなるものと思っていた。たとえ普段食事をしている豚肉と同じだということを言われたとしても、それはそれ、これはこれと思うのが人情だ。しかし、本作では徹底してブタをどうするかの議論が子どもたちの間でなされている。生かすとしても、自分たちが卒業してからうまく飼うことができるのかという問題と、食べることについては、もちろん抵抗があり、クラスの答えはまとまらない。

ごく普通の大人の考えとして「それは残酷だ」と思ってしまう。食べ物の大切さを、子どもたちに教えたいようだが、子ブタのころから慣れ親しんだブタをあえて食用とすることに意味がないように思えてしまう。そんな大人の考えを知ってか知らずか、子どもたちの議論は続く。基本的にこの生かすか殺すかをひたすら子どもたちの間で話合うというのが本作だ。もしかしたらトラウマになりかねないほど、衝撃的な出来事だが、人間が生きるためには、他の動物の命を貰っているということをわからせたいのだろう。

ラストではしっかりとした結末がある。予想通りというか、実話だけにこの結末なのだろう。映画というよりも、ちょっとしたドキュメンタリーを見ている気分になるのも、本作の特徴かもしれない。ブタと触れ合う子どもたちの笑顔を見ていると、なんて大人は残酷なことをするのだろうと思ってしまう。賛否両論あるだろうし、どちらかといえば本作のような教育には反対なのだが、子どもたちが最終的にどう感じたかが重要なのだろう。子どもたちの涙は演技をこえた真実の涙にちがいない。

ラストに豚の生姜焼きが登場しなくてよかった。



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