アリス・イン・ワンダーランド


 2013.6.11      ジョニーデップは変わらない 【アリス・イン・ワンダーランド】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
不思議の国のアリスの少女アリスが大人となり、またまた不思議の国に迷い込んだ。アリスが迷い込んだ不思議の国では、アリスが救世主扱いとなる。子供のころに読んだアリスが、大人となりどうなるのか。子供の夢を壊さないよう、また大人でも鑑賞にたえられるように配慮されている。

赤の女王が、暴君という設定なのだが、しいたげられる者たちの哀れさはあまり伝わってこない。というか、なんだかちょっと笑えてくる映像だ。女王が椅子に座ると、豚があおむけになりすっ飛んでくる。女王の足を腹で受け止めるのだ。本来なら憐れみを誘う場面のはずが、やけに笑えてくる。自分がドSなのだろうか。妙なユーモアにあふれている作品だ。

■ストーリー

19歳に成長したアリスが迷い込んだワンダーランド。そこで出逢った奇妙な住民たちはなぜかアリスを知っていた。しかも、残忍な“赤の女王”の恐怖政治に苦しむ彼らにとって、アリスは予言された伝説の救世主だというが…。

■感想
19歳となったアリスが、またまた不思議の国に迷い込む。少女だからこそ不思議の国に入りこめたはずが、大人になっても子供の心を忘れないアリスは、不思議の国に迷いこむ。アリスのちょっとした変化というか、大人と子供のはざまにあり、大人へとなりかけの部分が良くあらわれている。

世間体を大事にするべきか、それとも自分の思うがままに生きるべきか。アリスが不思議の国に迷い込み、それでいて、周りの期待と、いつの間にか与えられた使命にどう答えるかに戸惑う描写が印象深い。大人になりたくない大人が描いたような作品に思えてきた。

映像的な面白さがある。CGを駆使して、ヘンテコな映像をつむぎだす。動物たちのコミカルな動きもそうだが、特筆すべきは、赤の女王の動きだ。実際には俳優が演じているのだが、頭のでかい女王がピョコピョコと動くのは面白い。

強烈なインパクトはないのだが、白の女王との対比で、映像だけ見ると、ただのコミカルな映画に思えてくる。全体として、シリアスな場面であっても、どこかユーモアにあふれており、その先には、明るく楽しいエンディングが待っているように思えて仕方がない。

不思議の国のアリスを知らない人には、多少の違和感があるかもしれないが、それでも映像と雰囲気だけで楽しめる。そして、ジョニーデップは、相変わらずこの手のヘンテコキャラが良く似合う。というか、ここ最近は、不思議なキャラばかり演じている。

この不思議さを売りにしているのだが、シリアスなキャラを演じた時に、観衆に違和感をもたれかねない。どんな役もシルクハットをかぶり、ヘンテコなメイクでおかしなしゃべり方をする。まぁ、特徴としてはわかりやすいのだが、そろそろ飽きられる可能性がある。

映像的な面白さで楽しめるだろう。



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